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神奈川4区 与野党大激突、立憲女性議員ついに比例復活を許さぬ勝利か!? #33【選挙解説】


①神奈川4区のエリア

  • 横浜市

    • 栄区

  • 鎌倉市

  • 逗子市

  • 三浦郡

②早稲田氏優勢だが、保守分裂解消へ

神奈川4区は当選2回の早稲田夕季氏の選挙区です。
早稲田氏は鎌倉市議と神奈川県議会議員をそれぞれ2期勤め、国政に入った非常に着々と地盤固めを行ってきた代議士と言えます。
この神奈川4区はリーマンショック後の2009年以降、自民が議席を獲得できない難関の選挙区とも言え、リベラルが強い選挙でしょう。
一方で自民候補は一昨年と違い、保守分裂が解消されて優勢かと思いきや旧統一教会との関係が指摘された山本 朋広氏ですね。
山本氏はこれまで国防部会長や防衛副大臣、文部科学部会長を歴任し、党内でもSNSで国防に関する発信を重視した方と見受けられます。
しかしこれまで当選した全ての選挙区で比例復活し、次回の総選挙では「次期は比例重複を申請しない」念書も提出したとされています。
つまり保守分裂が解消され、立憲の早稲田氏との一騎打ちになるわけです。

③候補者紹介(予想される顔ぶれ)

ここで候補者を紹介いたします。なお選挙制度において公平性を記すために現職・新人・名前と年齢、所属政党を記します。
立憲【現職】早稲田夕季候補(64歳)[2期]
自民【現職】山本 朋広候補(48歳)[5期]
維新【新人】?(?歳)
参政【新人】津野 照久候補(56歳)

④維新は後任の支部長探し、浅尾票は山本氏に流れるのか?

さて問題はここからです。早稲田氏は鎌倉市で県議と市議からの地盤固めで強固な地盤力を誇ります。一方で山本氏は自民党の公認といった組織力と公明党の支持を固めることが出来ますが、果たして浅尾氏の固めていた票が100%山本氏に流れるかは分かりません。
どうしてでしょうか? これは和歌山1区の補欠選挙でも言えたことです。
和歌山1区の補欠選挙では岸本氏が長年現職で守ってきましたが、岸本氏は和歌山知事選に出馬し当選したことで、和歌山1区は空白区となり自民元職の門氏が出馬することになりました。
門氏は長年岸本氏に敗れ比例復活しましたが、今回空白区に伴い元職で2021年の総選挙で落選した門氏が出馬することになりました。
対するは維新の会の新人で今の和歌山1区の衆議院議員の林氏です。しかも女性の和歌山市議であって、維新は勢いがありました。さらに自民票とも政策理念が被ります。
そこで二階元幹事長や世耕参議院幹事長の和歌山陣営は岸本県知事や和歌山市長を後援会に呼び、門氏の支持を呼びかけました。
しかし岸本氏を応援していた後援会の方々が、いきなり敵だった陣営と一緒に候補を応援するのは抵抗感があり、林氏に票が流れました。
その結果、維新の勢いと岸本知事の票固めができず、無党派層も林氏に集まり、見事林氏が当選を果たしました。
こういうことなんです。浅尾氏は神奈川の自民党参議院議員です。しかし、浅尾氏がいきなりライバルだった山本氏を応援しろ!と言われてもこのようになるかもしれません。
もちろん立憲と維新では考え方も違いますし、浅尾氏の票が早稲田氏に流れることは高くはないと言えます。
しかし票固めが出来なければ、早稲田氏が有利となり自民の山本氏が比例復活もできず、政治家生命の危機とも言えるのです。
だからこそ山本氏の背水の陣の行方に注目です!


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