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切り抜きせなまちラジオ#6~僕たちは何もわからない~

はじめに

これはSenaさんとたねんぼさんとの対談を切り抜いたもの#3です。前回はこちらからどうぞ。この回だけ単独で読んでも楽しめると思います。

ざっくりと文脈を切り取ったものなので詳細は元動画のほうからどうぞ


自分の絵の課題点

雪町―シンプルさかなあと思っています。変に考えすぎと言いますか、、、計算で絵を積んでいくような作り方をしているので絵がガッチガチになってしまうと言いますか
たね―それはわかる!
雪町―かたいんですよね。もうちょっとシンプルに頭を柔らかくしたいですね
たね―いや~柔らかい絵って本当に難しいですよね
雪町―たねんぼさんも多かれ少なかれ同じようなことを考えたことあると思うんですよ
たね―考えますよ~! 絵がかてえんだわ(笑)。私たちの絵を額に飾って部屋に飾ろうと思えない。堅苦しい!
雪町―それ!かたいことそれ自体がいいか悪いかは別として、遊びみたいなのが足りなくて重たい、、、。本1冊にしたときに軽い絵を挟みたい時があるので
Sena―うん
雪町―キャラクターへのシンプルなフォーカスの当て方が大事なのかなと
たね―わかるなあ。わたしの理想としては裏ではいろいろ考えているんだけど出てくる表面としてはポップさがあるといいますか、そういうのあこがれますよね
雪町―あ~、超いい。憧れますよねやっぱ。
たね―でも雪町さんと会って話したときも、雪町さんはそういうタイプの人間じゃねえやって感じでしたもんね(笑)
雪町―(笑)
たね―もう私たちは人間性からしてかたいんですよ(笑)
雪町―そこを打破していきたいですね(笑)
Sena―僕は真逆で考えなさすぎなところを改善したいですね。ライティングとか一切考慮していないのでよろしくない。
雪町―よろしくないんですかね?
Sena―そこらへんのことをちゃんとやったらいい絵になるんじゃないかなあと
雪町―僕はそれには異を唱えたいですよ(笑)
たね―人によって違いますからねえ。みんな違ってみんないい、金子みすゞ。
Sena―とはいえそこらへんを身に着けたうえでどっちがいいか判断したいですね
雪町―Senaさんは何も考えていないとか言いますけど出力されている絵を見るといいなって思いますよ
Sena―それはお互い様ですよ(笑)
たね―私の課題点はほんとさっきのやつで、めちゃくちゃ核心をついているんですよね(笑)
雪町―いや~申し訳ないです
たね―それ以外で言ったら何だろう、、課題ってわけではないですがもっと実験的なことをしたいなと思っています。新しい表現を見つけに行かないと
Sena―ほうほう
たね―ちょっと前までは描けるもの描いている感があったので、もっと冒険したい、するべきかなあと
Sena―いろんなことをやってみてあれどうこれどうみたいに
雪町―絵の本質に迫りたくて研究している人みたいですね
Sena―絵描きは研究者じゃないですか
たね―描くより考えるほうが好きなんですよねわたし
雪町―でもわかるなあ~
たね―描き始めると本当にだるいからなあ
Sena―言っちゃった(笑)


いい絵とは

Sena―このお題で〆ましょう。
雪町―僕ちゃんと考えてきたんですよね
Sena―じゃあ雪町さんトリで
雪町―(話を聞いていないバカ)僕はいい絵ってのはかっこいい絵だと思うんですよね~
Sena―だめですよ、雪町さん最後なんで
雪町―ええ!マジですか、やだやだやだ~
Sena―トリって言ったじゃないですか(笑)。でも僕思うんですけど、いい絵ってかっこいい絵だと思うんですよね
たね―おいおいおいおい
雪町―こいつやってんなあ、やってんぞ
Sena―(笑)
たね―僕から行きましょうか。絵は平面に絵の具がついて、そこに絵画空間ができるプロセスが好きなんですよね。それが上手いことできているような、要するに描いている柄に没入できる性質と、人間が描いた痕跡が残ってるっていう2つが両立されているような絵がいい絵なんじゃないかなと自分的には思いますね。
雪町―なるほど~それだけ聞くと具象じゃなくてもいいって感じですか?
たね―具象じゃなくてもいいですね(笑)
Sena―僕にとってはいい絵と好きな絵って違うんですよね~。これを言うと毎回雪町さんに突っかかってこられるんですけど(笑)
雪町―Senaさん曰く僕の絵はいい絵だけど好きな絵じゃないらしいので(笑)
Sena―ものによってはですよあくまで(笑)。いい絵は僕の中では間違いがないことですかね。光の当たってる方向とか物の構造とか。
雪町―間違いがないっていうのは世界に対して整合性がとれていれば間違っていてもいいってことですか?
Sena―世界が、、、?
雪町―あ、聞き方が悪かったですね、ほんとはこうじゃないんだけどねっていうのが絵にはあるじゃないですか、誇張したりとか
Sena―あ~
雪町―そういうのは世界に対して整合性がとれていれば問題がないって感じですか?
Sena―そうですね、若干の嘘はあってもいいというか
雪町―説得力を大事にしている?
Sena―うん、そうですね。僕自身何言ってるかわかんなくなってきました
雪町―こわいこわい(笑)
Sena―受動的にいいなって思うことが多いのでいまいち自分の中で基準が分からないんですよね
たね―Senaさんがいいと思ったらいい絵です
Sena―そうです。僕が世界の基準です(笑)
雪町―まあみんなそうですよね(笑)。僕はさっきも言いかけましたけどかっこいい絵がいい絵だなあと思いますね。僕は創作っていうものを大事にしているので、絵からその人の矜持とか熱量が伝わってくるのがかっこいいなあと思いますね。思考、プロセス、哲学、こだわりが伝わってくる絵。人間力で真っ向から勝負している創作はかっこいいなと思いますね。あ、意味わかんなかったか
たね―いえ、僕もそう思いますよ(笑)
雪町―なので僕はその人がどういう文脈でどういう論理を立ててどういう積み重ねをしたかっていうのを重視するというか、もっと砕いて言うと、その人の好きが爆発している絵とかいいですよね。
Sena―絵の中の信念とか、どれだけ絵に向き合ったかとか
雪町―そう
たね―みんな向き合っていると思いますけどね、それが見えるっていうのがね
雪町―そう、それが見えるっていうのがいいんですよ。あえて見えなくする人もいると思うんですけど
たね―そういうのをあえて隠す人もいるでしょうしね。逆にそういうことを見せびらかしているから絵がかたいんでしょうね(笑)
雪町―(爆笑)
Sena―いい結論が出ましたね(笑)



アフタートーク

配信終了後にアフタートークを取りました。元動画も5分ほどと短いうえに配信で言えなかったけど一番大事であろうことを語っているのでよかったら見てね


Sena―おつかれさまでした~。つかれましたね
雪町―いや~、おつかれさまです
たね―わたし、話すの好きなんでね、全然疲れたってことはないですよ。
雪町―でもよかったですね第3回、第4回とゲストの人の絵に対するスタンスの違いが出たかなあと
たね―もっと回数重ねると多分ゲストごとの考え方の違いとかも出るんでね
雪町―次回はがっちがちに考えているのとはまた違うスタンスの人をゲストに呼んで
たね―楽しく描いてる人を呼びたいですね
雪町―そう(笑)
たね―考えはじめると楽しさがね(笑)。Senaさんも気を付けてください、考えればいい絵ができるってわけじゃないんで
雪町―そう
たね―考えればいい絵になるってのは大間違いなので
雪町―構図キメて、ライティングキメてわかってんなあってのがいい絵ではないですからね(笑)。わかってるのといい絵なのは別問題だし、Senaさんの絵ってそういうタイプじゃないからむしろ考えなきゃいけないで自分の軸を見失うのが一番よくない
たね―ほんとにそう
雪町―なので話半分に流したほうがいいですよ(笑)
たね―例えば商業にすごい合わせて描いている人の絵柄でもめちゃくちゃいいですからね
Sena―そっか
雪町―そういう絵に対するスタンスが作家性の根源になると信じているので
Sena―うん、そうですね
雪町―後日談にしてはいい話なんじゃないでしょうか(笑)
たね―本番で言っとくべきだった(笑)
Sena―後日談としてupしましょう
たね―考えているくせに大した絵を描いてねえなってくらいに見てもらえれば
雪町―そういう捉え方してください(笑)
Sena―あの放送見ると、絵ってこんなに考えないと描けないんだってなりますよね
雪町―ぼくとたねんぼさんがそっち派だったがためにそうなってただけなんで(笑)。なので配信とこの後日談を見てくださった方はそこんとこお願いします(笑)
たね―お願いしますほんとに(笑)。別に大した絵はかいてないので
雪町―ラジオの最初に注釈した通り(こちらの冒頭参照)僕らは何もわかっていないので
たね―わかろうとしているだけです。そもそもわかる必要があるのかどうかもわからない
Sena―じゃあ何もわからないってことで(笑)
雪町―では次回でお会いしましょう、ばいばい!