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広い世界に羽ばたく人の背中をおす

あと1週間で、私のコミュニティマネージャーとしての初めてのお仕事が(オフィシャルには)終わろうとしている。初めてお仕事のオファーを頂いたのが申し込み〆切付近の2月末。そこから約8か月間、何よりもPOOLOにかかわっている一瞬一瞬が楽しくて、常にやりがいをもって走り切ることができた。

なぜコミュマネを引き受けたのか

コミュマネとしての仕事で自分が何を成し遂げたかったのか。なぜコミュマネだったのか、なぜコミュニティだったのか。

このタイミングでようやく言語化できそうなので、話がなが~くなるけれど、思いきって書いてしまいたい。

私の「理想のコミュマネ」像

私が目指すコミュマネ像は、

広い世界に羽ばたく人の背中をおすコミュマネ

この目標を立てたのは、2022年12月から2023年1月まで参加していた「コミュニティマネージャー養成コース(以下、コミュマネゼミ)」で思考を整理し、自分が「コミュニティ」を生かして何を成し遂げたいかを言語化したことが大きく影響している。

当時は上のnoteで「コミュニティが持つ価値」を整理したように、

  • 自分だけでは到達できない考え・場所・ゴールに運んでくれる。

  • 自分だけで山を登らず、仲間と助け合って登れる。

★人の時間には限界があるけれど、経験で追体験することができたり、知識やパッションを借りて目標により早く到達できたりするようになるから。また、自分のアイデアが他の人の過去・現在・未来と掛け合わさってより良いものや新しいものが生まれるようになるから。

――そんな仲間と出会える人が増えれば、世の中がもっと良い報告に向かっていくよね。そう考えていた。

果たして、自分の原体験と「理想のコミュニティ」がどのようにつながっているのか。

8か月間、初めてコミュマネとして、ひとつのコミュニティでの役割発揮に奔走する中、時には目の前のことに必死で、本質を見失っていた時もあったと思う。そしていつの間にか自分の思考の整理は後回しになっていた。

ご縁があって、この数日前にコミュマネゼミの2期目のメンバーと1on1することになり、いままで頭の隅の方に押しやられていた「原体験」に触れる機会があった。

【原体験】自分の出身・生い立ちに対する「引け目」

身体的にも精神的にも金銭的にも何不自由なく過ごしている。家族と都心に住んでいて、両親にはやりたいことはほぼ何でもやらせてもらえた。私立校だったこともあり、育った環境も同じような属性の人が集まっていることが多かった。

「あなたは恵まれている」「不自由な生活をしている人がいるのに」
「世の中の苦しさを知らない井の中の蛙」

そう教え込まれて、正義感の強い私は「恵まれていることは悪いことなのでは?」と捉えるようになった。

出身を言った時に言われる「都会っ子だね」、出身校を言った時の「お金持ちだね」

――そんな言葉たちから私は「悪い肩書」ばかりを持っているんじゃないかと思うようになった。

「都会っ子あるある」を脱却したい一心で、物理的な脱却として、「日本を超えて世界に飛び出したい」気持ちが増していった。

そして精神的な脱却として、建前として「全く異なる生い立ち、価値観を持つ相手にも共感できる人になりたい」という目標を掲げ始めたのだ。

【きっかけ】思考をほぐしてくれた「他者」との出会い

大学から住む場所を変えて、出身も境遇も異なる人との出会いが格段に増えていった。加えて、「異文化」「多様性」を求めて、お金が貯まればすぐに海外へ飛び立ち、国外に住む人との交流に勤しんだ。

そうした一つ一つの出会いから、「他者」のいいところや反面教師にする部分をくみ取り、自分自身の考え方や行動に変化が生まれていく。

自分自身に成長が感じられ、新しい目標が心に沸き上がっていく。自分がまた一つアップデートされていく。そんな自分に自信がついていく。

だからこそ、「他者」との出会いが私にとって貴重なのだ。「他者」を知り、自分のなかで相手のスタンスを受け止めた時、自分の視野が、思考が、許容範囲が広がっていく。

もちろん、自分の至らなさに悔しさを感じたり、自分自身では受け止めきれない相手の感情に心の安定が保てない時もある。

それでも、そんな経験自体が自分の経験値を上げ、新しい道を切り開いていく。だから「他者」と絶えず関わり続けることを止められない。止めるのが怖いのかもしれない。

「他者」のおかげで自分がより一層自分らしくいられる。

そんな経験を同じような境遇の人にも経験してほしい。だから、「他者」とのつながりを生み出す環境づくりにかかわりたいのだ。

これまでのところ「同じような境遇」の定義は曖昧。でも、ペルソナは常に自分自身なのかもしれない。いつかここも狭義を設定したり、ある程度ターゲットを絞る時が来るのかも。

【手段】「多様なメンバー」同士の交流を推進する

2022年1月から9月までPOOLO3期として活動する中、そのメンバーの多様性に驚いた。それぞれがこれまでの経験や思考をお互いに安心してシェアし、受け止め合っている環境があった。

「ここなら自分のやりたいことが叶えられる」

だからこそ、そんな環境づくりに携われるコミュマネのお仕事を引き受けた。

現状とこれから

私のPOOLO5期での目標:

①どんなに遠くにいても、心理的距離はすぐ側で寄り添うコミュマネになること。
②メンバー同士フラットな関係を構築すること。

コミュマネのキックオフにて宣言

ここでは定性評価のみで記述していきたい。
①については、コミュニティにコミットする時間を増やした。対面で会えない分、Slackのコメントやリアクションを活用する、発信されたものを丁寧に読み取る(個人シート、Slackの投稿、自己紹介シート、アンケート)ことに取り組んだ。

また1on1は「他者を知りたい」思いで無理なく(むしろ楽しんで)実施することができたし、気になる人がいたら自分から声をかけることもした。

返信のスピードも、時差があることを理由にせず、メキシコの朝と夜で確認し、滞りが無いように最大限務めた。また、返信についても、文章の意図・発言の背景を自分なりに根拠をもって推察し、本人に確認しながら発することを心がけた。

②についても、「コミュマネ」「運営」として少し高く見えがちなポジションを崩すために積極的に自己開示を行った。あと、「あなたのこと知っているよ」ということを行動で示すことを意識した(方法は上述の①と重なる)。

また、メンバー間での関係性にも影響をもたらせるように、自分のスタンスを表明し、このスタンスを「いい」と思えた人に伝播できる環境を整えた。自分の理想を押し付けるつもりはなく、共感してもらえる人に盗んでもらえるなら、それでいい。

参加者からは、「メキシコにいるのに本当に近くにいるみたい」「ゆきのに相談してみようと思えた」「フラットな接し方が好印象」

――等のフィードバックを頂いた。一つ一つの言葉が心に染みた。改めてかかわってくれた一人一人に御礼を伝えたい。

私のこれから

今回の仕事を通じて、「人と人とをつなぎ、その出会いから自分をアップデートする人を増やす」ことにやりがいを感じた。また、そのつながり、出会いから間接的に「挑戦することに一歩踏み出せない人の背中を押す」ことができたら、私自身が幸せになれるし、私自身もその勇気に励まされることがわかった。

これからも「『新しい世界をみたい』人に寄り添い、その一歩を踏み出すことができる環境づくり」に携わりたい。

また、自分自身がコミットしていきたいコミュニティの解像度をもっと高めたい。これからますますお仕事をいただける機会がある中、自分が自信を持って「推せる」コミュニティに関わる仕事を選んでいきたい。

今はここまでの解像度しかないけれど、また1年後、よりブラッシュアップされた「理想のコミュニティ像」「理想のコミュマネ像」を得ていられるように、毎日ひとつひとつの想い、アクション、決定に丁寧に向き合い、積み上げていきたい。

そして自分をもっと愛する

これは蛇足なのだが、自分自身のアイデンティティを「悪い肩書」として捉えてきたことについて、「他者」を知ることで考え方が少しずつ変わっていった。

唯一無二の自分の生い立ち、経験、考え方、想い。「他者」を知ることでどんどん自分らしさが色濃く見えてくる。

そんな自分らしさをもっと愛していきたい。

素晴らしい環境や経験をもたらしてくれた私の周りの人たち、いきものたち、ありとあらゆるものたちに感謝。

何よりも、両親に感謝を。

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