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違和感という素晴らしいサイン

スピリチュアルが好きな人は、お気に入りのスピリチュアルリーダーがいることが多いようだ。この世界は、教えを受け継いでいく世界でもあるなぁと感じている。体験したことを、次の世代へ。受け継いだものを、また次の世代へ。スピリチュアルの世界には、そのようなものがあると、感じている。

わたしはレイキの講師をしているが、確かに言われた通りにやってくれる人は、伸びてくる人が多い。逆に言われたことより、自分の価値観でやってしまう人は、ちょっと変なところに繋がってしまう。人から習う適性があるかないかは、確かにあるなと感じている。

しかし、今度は、言われた通りにしかやらない人も、実は出てくる。昔、兼業でバイトをしている時、学生のアルバイトが、一つの作業が終わって「次は何をすればいいですか?」と上司に聞きに行ったことに、実はちょっとだけ驚いてしまった。別におかしなことではないのかもしれないが「自分で仕事を探しにいかないのか…そうか…」と思ったのだった。

モノを覚える時に、守破離を大事にすると良いと、よく言われている。最初は型を徹底的に守り、それから、その型を破っていく。いずれは、その型がなくても、できるようになる。つまり、離れるだ。いきなり自分でカスタマイズするのではなく、型を熟知してから、オリジナルを作っていく。これがモノを覚える理想の習得方法なんだろう。

どこかの段階で「自分を出す」ということは、とても大事なことだと考える。自分で考えて、自分で決めて、行動をして、得られた結果を分析する。「自分」というものを持っていると、変な洗脳に合わずに済む。スピリチュアルの世界は、教えを受け継いでいくところと、説明をした。それは別におかしなことではないが、どんなにお気に入りのスピリチュアルリーダーでも、自分とは違う人間なので、思想なり行動なりに「違和感」を覚えるのは、自然なことだと思う。そして、その「違和感」というのは、実はあなたとその人の違いでもあるので、その違和感は、大切にして良いものなのだ。

マインドコントロールが入ってくると、たとえわずかに違和感を覚えても、違和感を覚えた自分のほうが、間違っていると、感じてしまう。わたしはカードも扱うけれど、リーディングを聞いて、ピンとこない人も、たまにいる。それを頭から抑えつけるのではなく、「そうか。ピンとこないんだね」と、その人の違和感をなるべく尊重するようにしている。

マインドコントロールが入ると、自分より相手が正しいという思い込みから、自分で選択することができなくなる。だからその人の指示以外のことはやらなくなる。悲しいことに、今のスピリチュアル業界では、珍しくないのだ。そういうことが。

昔、あるカルト新興宗教を脱退して、罪悪感から自死をしてしまった人のことを本で知った。それは、美しすぎる世界から外れてしまった罪悪感と、そこに従えない自分に対しての罪悪感ではなかっただろうかと、たまに考えることがある。どんな自分の在り方も、信頼してあげたら、絶望なんかしなかったのではないか。そして、自分を信頼し、自分を愛することに繋いでいくことが、宗教の本来の在り方なのではないか。

誰かと過ごすなかで、違和感があってもいい。100パーセント、同じ人なんて、この世にいないわけだから、違和感こそが、あなたを示すサインになることもある。本当に信頼関係のある繋がりなら、違和感を許容しながら、お互いを思いやれるようになるし、「違うこと」に対して、ネガティブになることも減ってくる。どんな時も、自分の心に耳を澄ませて、そこから聞こえてくる声を、無視しないことだ。信仰が守るものも確かにあるが、まずは、自分自身を信じることを忘れないで欲しい。



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