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2017年3月12日 01:52
「一番最初に恋愛感情を向けられ付き合うに至った女の話」を書き記したら思いのほか過去が過去になってくれたので、二番目くらいにちゃんとした形で付き合った女の話を書いてこの人もしっかりと過去にしようと思う。未来の話をするために、過去をさかのぼるのは、坂道を後ろ向きでのぼっていくような感覚がある。・・・・・・翔子の次くらいに印象深い女の話である。(もっとも印象深い女の人の話もあるが、まだ過去に
2017年3月10日 02:24
全部はここから始まったことなので、あまりものに記したくなかった。けれどそこからもう十余年ほど経つのでそろそろ本当に忘れそうである。最近、大事なことを穴があいたように忘れるのである。それがあんまりに恐ろしくて、ふっとその穴に気付いたときわたしは身動きができなくなり、ほとんどの事が手付かずになる。大切なことを考えようとするとき、今はもう大切でもなんでもない、翔子という女性をどうしても思い出
2017年3月6日 04:11
随分前に大学の授業で「永久喪中」という脚本を書いた。内容は大晦日、坊さんのもとにいろいろな人が年越しの挨拶に来るという、支離滅裂なものだった。わたしは、失ったものは永遠に失い続けるのだと思っていた。仄暗い意味でもなく、体感としてそう思っていた。ないものが、ずっとあるというとても大切な感覚。失われたことを忘れられず、失われたこととしてずっと存在する。出逢った人と永遠に出逢い続けるよう