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2022年の1年間を振り返って

2022年の1年間の振り返りをして、年末のご挨拶としたいと思います。
今年は、人生でも指折りの激動の年でした。

1月、男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をやめる

私のnoteをご覧の方ならよくご存じでしょうが、一応男性(戸籍も男性)なのですが、インターセックス(性分化疾患、DSD)の関係で、自分で男性ホルモンを作ることが出来ず、今まで15年以上にわたり、男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法を続けてきました。でも、副作用が酷く、注射のたびに頭痛や嘔吐、蕁麻疹など、またいろんな病気を連れてきました。

そのため、昨年8月くらいからいろいろ考えて、また、いろいろ試して(注射をサボってみてむしろ体調が良くなることを確認してみたり)いたのですが、大丈夫と判断したので、

1月20日の泌尿器科受診の際に、A4用紙3枚に渡りぎっしりと、男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をやめたい理由を書いた紙を先生にお渡しして、そして先生と話し合いの上、やめてみることになりました。

その代わり、どこから出ているかは不明ですが、もともとの女性ホルモンの基礎値が高めなことや、私の場合、副腎由来のアンドロゲン(男性ホルモン)も副腎不全の関係で出ていないこと、そして人間の基本形は女性であることから、「緩やかに女性化する」とは言われましたが。

やめた、男性ホルモン剤(エナルモンデポー)
同じく止めた、性腺刺激ホルモン剤(ゴナドトロピン)

2月、正式に男性ホルモン補充をやめる&謎の生理に似た周期的にやってくる出血現象がはじまる

「緩やかに女性化する」は、結構早めに発揮され、女性化乳房が徐々にはじまり、肌質や髪質なども変化してきたと周りのいろんな人から言われるようになってきました。
化粧とかを友人女性に教えてもらいましたが、化粧しない方が綺麗と言われ(肌がすごい色白なので、化粧するとむしろ色が付く)、あんまり化粧はしなくなりましたが。してもポイントメイク程度。
で、正式に、泌尿器科の先生や、総合診療部の先生と相談して、男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をやめることにしました。

ただ、自分の中ではまだ女性化していく可能性などについて、迷いはあったので、7月のイベントに繋がっていくわけですが(後述)。

そして、2月から、今年の宿題になってしまった、謎の生理に似た周期的にやってくる出血現象+不快症状についてもはじまりました。ちょうど富山に居ている時で、ビックリして、駅前のドラッグストアでナプキンを買い、普通電車乗り継いで帰る予定を急遽、新幹線と特急を乗り継いで福井に戻り、そのまま大学病院の救急部に電話、来てくださいとなったので、救急部受診、そして血液検査や直腸診、CT検査などを実施しましたが、原因分からず、貧血でもないため、帰されました。
その後、消化器内科の受診指示があり、大腸ファイバーなどを行いましたが、出血箇所特定不能、となりました。

ホテルのバスタオルやバスマットにも血をつけてしまいました。突然だったので。

3月、初ネイルしてみたり、美容院行ったり、おしゃれに突如目覚める

謎出血現象については、一緒に不快症状を伴うことがわかりました。

そして、いままで、男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をしていた頃は、おしゃれとかに全く興味が無い人だったのですが、女性ホルモン優位になってなせる技なのか、おしゃれに突然目覚めました。

昔から、爪が女爪で、とても綺麗、ネイルしたら絶対に栄えるってといろんな人から言われていたのですが、試しにネイルしてみました。

ネイルしてみた

また、今までは普通に理容室で、適当に髪の毛を切っていたのですが、ショートボブあたり似合いそうと言われ、試しにそこまで伸ばしてみる方向にして(ロングは逆に似合わなさそうとのこと)美容院にも行ってみました。

4月、蜂窩織炎になり、足が腫れる

4月に、蜂窩織炎になってしまい(皮フの下にばい菌がなんらかの理由で入ってしまったと思われる)、足がパンパンに腫れて歩けなくなったのですが、入院がなかなか出来ず(新型コロナの関係もあり、病床一杯なのと、いろんな科の押し付け合いなどで)、かといって自宅は階段を使わないといけないので上がれない、ということで、ホテルに一泊し、翌日、本来とは違いますが、とりあえず精神科の個室に入院と言うことになりました。
蜂窩織炎の写真は痛々しすぎるので、この月は写真を省略しますね。

また、入院中に出血の周期がやって来て、実際に出血している様子を、看護師さんや先生にも見て頂いています(個室だったので、お手洗いも部屋内にあったので)。
そして、なんとなく出血現象+不快症状について、周期性があるように感じたので、試しに冗談で月経アプリ(iPhone標準のと、Cyclesというアプリ)に状態を入れてみたら、正確に次の日を予測してくる始末。

5月、医師に「ブラしろ、ブラ」と言われ、初ブラ

女性化乳房がかなり大きくなり、また時々張ったりして、またたまに乳汁分泌したりして、とにかく擦れて痛いので、これなんとかなりませんかね、と、皮膚科の先生に相談したら、「ワセリン塗る方法もあるけど、そこまで大きくなっているなら、ブラしろ、ブラ」と言われましたので、お恥ずかしながらの(思春期女子状態)初ブラ、かと思いきや、以前(男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をはじめる前)にも女性化乳房が酷かった時期があるので、ブラしていたことありましたわ。

6月、抜歯だけど手術室で全身麻酔で

虫歯にしてしまい、抜歯しないといけなくなった歯があったのですが、そもそも局所麻酔薬のキシロカインがほとんど効かないのと、あと副腎不全の関係、また呼吸器機能障害の関係、そして抜歯とかのストレスが加わると線維筋痛症が悪化する可能性があることから、全身麻酔で抜歯した方が安全となり、親知らずとかではないのですが、でも抜歯を入院して手術室で全身麻酔下で抜歯しました。
なお、歯科口腔外科と泌尿器科は共同病棟なので、泌尿器科の先生もお見舞いに来てくださいました。

病室のベッド。アクリルパネルいつも入院時には持参。
歯科口腔外科の手術案内。

7月、今後を決めるための、ハワイアン・ソロフォトウェディング!

まだ、「緩やかに女性化しつつある」(泌尿器科、総合診療部の先生の言葉)について、そのまま自然体で女性化を受け入れるか、やはり男性ホルモン補充療法等を再開して「男性化治療」(電子カルテにそう書かれていた)に戻るべきか、悩んでいたのですが、その思いを一度思いっきり断ち切るため、

丁度用事でハワイへ行くのがありましたので、ハワイで、女性の憧れで女性の一番美しい姿だと思う、ウェディングドレスに身を包んで、ハワイの青い空・青い海・白い砂浜で、そして、ハワイの街中でプロカメラマンに写真を撮ってもらい、どう感じるかで、自然体で女性化を受け入れるか、男性化治療を再開するかを決めることにしました。

結果は、ウェディングドレスに身を包み写真を撮って貰っていたら、涙が出そうな程嬉しく、またしっくりきていて、こちら!!と思ったので、もう男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をしないと決意しました。

そして、決意のポーズ。

あとは、街中でも写真を撮って貰いました。

たぶん、自然体で生きていくとしたら、ホルモンが欠けている状態で生きていくことになるので、健康問題も引き起こす可能性があるし、そのほかにもいろんな困難や問題にぶつかるだろうけど、この時の気持ちを忘れず、生きていきたいと思いました。そういう意味で、人生の大きな転換点に。

今後の私の選択と、私自身に幸あれ!!のバンザイ。

8月、コスプレ(?)三昧

8月は、女装(ただし、泌尿器科の先生曰く、ホルモンの量から見ると、女装とは言えないよな、とのことですが)コスプレ三昧しました。7月のイベントで得た気持ちを強めるため、いろんな女性の民族衣装を着て写真撮影してもらいました。

9月、謎出血+不快症状について深掘り

7月、8月とで、自然体で生きていくことを決め、女性化を受け入れることにしたので、謎の生理に似た周期的にやってくる出血現象+不快症状についても、原因を探っていくことにしました。男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法をしていた間は起きなかったと言うことは、それらを再開すれば無くなる可能性が高いのですが、でももう戻らないと決めたので。

総合診療部の先生と相談しながら、消化器内科の各種検査を受けましたが、「消化器内科的に、絶対うちじゃない」とまで言い切られるほど検査しましたが、原因分からず。

次の一手として、「異所性子宮内膜症の疑い」ということで、婦人科の受診指示となりました。まさかの婦人科です。これでもう行っていない科は、循環器外科と呼吸器外科くらいでは?な状況に。
また、鉄剤を試すことになりましたが、鉄剤を飲むとむしろ出血量が増えてしまうと言うよく分からない状態になり、どうしようか状態に。

鉄剤さん。軽い方なので、フェロミアで。

10月、ついに婦人科受診&インターセックスアジア出席

10月、婦人科をついに受診しましたら、先生から衝撃の一言、「子宮あるかもしれないから、検査しようか」。
なんですとー。インターセックス(性分化疾患、DSD)とはいえ、r単純に男性ホルモンが作れない、ゴナドトロピン分泌不全(視床下部性性腺機能低下症)だと思っていたら、まさかの、子宮あるかも疑惑(正式には、ミュラー管遺残症候群疑い)ですか。
で、MRIで見ましたが、とくにそれらしいものは見当たらないとのこと。
ほっとしたような、でも、子宮ありました!なら、全てのストーリーがすんなりと成立するところだったので(先生からも、子宮あったら全てのつじつまが合ったのにね、と言われました)、そこは残念かも。

また、10月後半には、インターセックス・アジアの国際会合(フォーラム・研修会)に参加させて頂きました。ありがとうございました。

11月、謎出血+不快症状について、ついにギブアップ&クラウドファンディング成功!

実は、タイ(先ほどのインターセックス・アジアの国際会合はタイでありました)滞在中、タイではピルがOTC(薬局で処方箋無しで買える)なため、勝手に購入して飲んでみたところ、本来タイ滞在中に来るはずだった出血現象がズレて、また不快症状や出血も軽くて済んだので、その旨を大学病院の先生に話したら、もう手段がないので、ピルが出せないか頑張って頂き、婦人科交渉(大学病院ではちょっと…と)、近医のレディースクリニックに紹介状(診療情報提供書)を書いて頂き、向かいましたが、リスクがあり、責任が取れないと断られ、完全に詰みになりました。

地元の大学病院としては、謎出血+不快症状について、完全に原因不明、対処法不明になってしまい、お手上げになってしまいました。

なので、自分でネットで相談したり、調べたりして、東京の2つの病院に電話して相談し、1カ所は小児病院のためセカンドオピニオンなら(本来は成人のセカンドオピニオンは受け付けていないそうですが、事情が深刻だったので特別にと)と、1カ所は診察で話をして、今の大学病院の先生に紹介状を書いて頂きました。

あと、「福井でも難病カフェをしたい!291(ふくい)難病カフェプロジェクト」というのを企画して、ガバメントクラウドファンディング(福井県のふるさと納税が利用できるクラウドファンディング)を募っていたのですが、ほぼ諦めムードから、最後すごい金額をご寄付頂いた篤志家の方がいらっしゃり、無事成立しました。1回目を12月に実施しました。今後も実施予定です(新型コロナの状況見極め中)。

12月、謎出血+不快症状について、ついに東京の病院に

地元の大学病院としてはギブアップになってしまった(原因不明・対処法無し)、謎の生理に似た周期的にやってくる出血現象+不快症状について、東京の2つの病院にかかりました。
1つめは、性分化疾患について日本でも第一人者かと思われる先生がいらっしゃる、国立成育医療研究センターです。小児病院のため、診察は無理でしたが、セカンドオピニオンで。

残念ながら、予定の先生は体調不良でいらっしゃらず、別の先生の代診だったのですが、私自身の病気と出血については因果関係が見いだせない、他の状態も考えられない、原因は分からない、というお話しに。成人の性分化疾患等に強い病院として3つ教えて頂きました。

後日談、後日セカンドオピニオン担当の方から電話があり、元々の予定の先生が電子カルテや各種資料をご覧になり、お話ししたいとおっしゃって頂きまして、私の意向を尋ねられましたので、もちろんOKしました。ですので、1月半ばに再びセカンドオピニオンで行って参ります。

2つめの病院は、慶應義塾大学病院です。

こちらの病院では、1時間近くにわたる問診や診察の後、可能性的に高そうなのは、世界で10例ほどしかないが、「男性の異所性子宮内膜症」ということで、まずはこれの精査を。また、性分化疾患があるので、常識にとらわれずあらゆる可能性を探るとのことや、肛門・直腸付近にカメラや触診では分からないほどの小さな穴があり、どこかに繋がっている可能性も話されました。
そして、生理周期の可能性を把握するため、基礎体温を測るように言われました。(なので帰り道すぐマツモトキヨシで婦人用体温計のスマホ取込出来るものを購入)


そして、継続しての受診になり、次回は1月半ば、総合診療科に加え、内分泌科、泌尿器科も受診することになりました。

今までよりかは可能性が広がりそうで、来年の動きに期待です。本当に出血現象はまだ良いですが、不快症状(頭痛・腰痛・下腹痛・乳腺痛・下腹部痙攣・吐き気・下痢・イライラ・眠気など)が辛いので。

今年の総括・よいお年をお迎えください!!

今年は本当に激動の一年でした。そして、決断の年でした。決断には責任も伴うもの、さっそく謎出血+不快症状という困難に直面しておりますが、7月の誓いを胸に、来年の宿題になりましたが、乗り越えていきたいと思います。先生方にも頑張って調べて頂きたいと思います、よろしくお願いいたします。

来年はもう少し穏やかな年であって欲しいとは思いつつ、なにが起こるか分からないのが私の性。

それでは、みなさまにとりまして、来年が良い年でありますよう、ご祈念いたしております。よいお年をお迎えください!!!!

#私だけかもしれないレア体験

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