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新電力・電力供給の問題点

Biz スクエア からの情報を元に説明します。

今年の2月に新電力「エルピオでんき」と契約したAさん(30代関西在住)
の場合を例にとります。

当初の話で「年間15000円~20000円ほど電気料金が安くなる」といことで
契約した。

すると3月末に「4月末でエルピオでんきは事業停止」が判明。
新たに他で契約をしないといけなくなった。

全エリアが電力停止になることに驚いた。
幸いAさんは、他社に変えることができた。

ただ、企業の場合は簡単ではない。
下の図が「自由電力変更前」

こちらが「変更後」(高圧電力)

新電力が「撤退」

一般の家庭と違い、簡単には変更ができない。

変更先と契約できたが、3割高の価格


新電力は2016年の「電力自由化」により、全国に700社ほどできた。

しかし2020年冬の、電力不足により一気に「高騰」した。
これは「変動相場制」の人達を直撃。

2021年の新電力会社の倒産件数

そして「調達価格」の推移

まず「FIT」の電力は優先的に配分されていき、「新電力」は「余剰分」の
電気を「JEPX(日本卸電気取引所)」より調達している。
2020年の後半までは、余剰分を安く(5円/kwほど)で仕入れて、20円位で販売していた。
この状態が続いていれば、設備も持たずに大儲けが出来ていた。
だから一気に700社にも増えている。(それも異業種からが多い)

現在再生エネルギーを主体にする方向で動いており、「石炭」「LNG」
「石油」の発電は、稼働を落としている。
需要が急増した場合に「LNG」「石炭」発電所が稼働して調整している。
それが世界中で同じ行動になり、「LNG」価格が3倍に高騰した。
だから自分達で「発電元」を持っていない会社は、直撃を受けた。

自由電力で有名な「ハチドリ電力」
HPが非常に素晴らしく、僕もよく見た「自由電力会社」です。

主に「電力市場」から調達して、契約者に「売電」していた。
現在6200件と契約しているが、3/24から新規契約を停止中。

当初の目論見としたら、3月には平常に戻ると考えていた。
冬場の使用量増が収まると考えていたが、今のロシア・ウクライナ問題や
「LNG」高騰の先が見通せないため、新規契約停止を続けている。

そこで考えているのは「電気畑」の設置。
これからは「安さ」だけの追求から、「自然エネルギー」という事を
前面に押し出して、安定供給を進めたいと。
結局「価格」だけでは限界があると。

こちらは「新電力のシェア」(販売電力量)

そして「電力調達価格推移」

こちらが「発電設備利用推移」

今まで「自由電力」は市場から調達していたが、発電設備などの費用等を
負担を求める動きがでている。
当然ながら、何も持たずに「転売」だけで儲けることは、これからは出来なくなるだろう。

そしてこのままの状態での「2022年冬場電力需要見通し」

余剰が3%切ると危ないと言われている。
東京電力は、すでに「危険」と見られているが、他の各電力会社も
非常に危ういことが判る。

つまりこの冬も同様に「電力危機」が間違いなく起こります。

最終的には「原発」に頼らざるを得なくなります。
今年中に、最低2~3くらいは動かすでしょう。

これが現在の状況ですが、この中に商売のタネが潜んでいました。
それはまたの機会に。

ではでは・・

スクラップマスター南

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