見出し画像

【42】成人映画館

電車、ネカフェ、本屋、図書館と色々経験してみて快感を覚えた私は、更に好奇心と変態具合を拗らせて、成人映画館への興味が湧いてきた。
と同時に、掲示板で募集するのがなんとなく嫌というか、気持ちが乗らなくなってきていた。
リアルじゃないからかな。

成人映画館は学生の時、横浜駅にあってちょっと気になってたのを思い出した。

もう今は余裕で入れる歳。
行ってみたいけどどんなところだろう…

そもそも興味を持つきっかけになったのは、痴漢募集掲示板。
そこで募集をかけたときに、成人映画館でどうですか?との提案もあったから。

そこで、いつも募集している掲示板に質問を書き込んでみた。
「成人映画館に行ってみたいのですが、どんなところですか?女性一人で行くのは危険ですか?」

すると、何人か成人映画館の実情について教えてくれた。
もっと詳しく知りたければ黄色でお伝えしますよ。
という追記もあり、思い切ってカカオに登録してみた。
また、その掲示板に女性からの返信もあり、
「私も興味があるので行ってみたいけど怖いので一緒にいきませんか?」
掲示板で少しやりとりして、せっかくカカオに登録したのでその方もやりとりはそちらに切り替えた。

男性からの情報では
・女性一人もしくは女性だけで行くのは危険
・嫌なら拒否すれば大丈夫だけど、中には聞いてくれない輩もいる
・関係者席にしてもらえば他の客は近づけないから安心
・エスコートは任せて
やりとりして、色々安心そうな感じがしてきた。

女性とのやりとりは
・実は一度一人で行ってみたものの、入ってすぐ囲まれて逃げてきた
・でもやっぱり中の様子と映画を見てみたい
・できればカップルとか女性とかのハプニングを見たい
とのこと。
最初は女性かどうかと疑っていたけど、女性っぽい感じがしたので
その人と行くことにした。

教えてくれた男性は、エスコートが必要なら自分一人でも他もう一人追加でも声かけてと言ってくれたが、一緒に行く女性が二人で関係者席で行きたいとのことだったので、二人で行くことにした。

待ち合わせにもし男性が現れたら逃げればいい。
そう思って待ち合わせ場所の上野駅の不忍改札に向かった。

午前中はどうしても行かなければいけない会議があったので、午後休を取り、タイトスカート・半袖シャツ・ジャケットという仕事着だった。
去年2023年10月後半の秋晴れの日。

改札を出て連絡をした。
「少し早くなりましたがつきました。急がなくていいのでついたら連絡ください。」
すると
「私もつきました。もしかしてスーツっぽい服着ている方ですか?」
と来たので
「はい、そうだと思います。声かけてもらえればうれしいです。」
と返事。

「ゆきさんですか?」
声かけてきたのは、ゴスロリ服でかわいい顔の女性。
女性で安心したのと、こんなかわいい子が?というのと、私とその女性との雰囲気の高低差と、私の想像をはるかに超えてきたことと、なんか色々な感情だった。今思うと笑える。

私の人生初の成人映画は、私の人生初のゴスロリ女性と一緒に行くことに心が高まった。

おしゃべりしながら成人映画館に向かい、入口付近についてこんな感じかぁ~と観察した。
昼間ののどかな雰囲気。映画館の周りに人はいなかった。
すぐに入るのは二人とも抵抗があったので、近くのルノアールで少しお茶をした。

30分くらいお茶したのかな。
その女性と色々話してそれだけで楽しかった。
こんな変な出会いで、お互いの性癖を話したり、さすがに自分の友達には隠していることも全部話した。
その女性は痴漢願望はないみたいで、ただただ成人映画館に興味があっただけで違う性癖があって、それも色々教えてくれた。

そして、いよいよ成人映画館へ。
入った瞬間、おじさんたちの視線を痛いほど感じた。
勝手がわからなかったが、受付のおじさんが親切に教えてくれて、
「関係者席にしてもらいたい」という希望も「よろこんで!」って感じですぐに準備してくれた。

映画館の右側、前3列分にロープが張られて「関係者席」と札を下げてくれて、その真ん中に私たちが通された。

映画が始まった。画像とか出演者の感じとかめちゃめちゃ古い。
古すぎて全くエロスを感じない。

他にカップルも女性も居なそう。

始まってすぐロープの外を徘徊するおじさん
ロープ外の左側の席に座ってじっと私たちを見ているおじさん
ロープ外の2列後ろの席に座っている複数人の気配
映画の内容よりもそっちの方が気になる。
これは想像以上におじさんの群れに狙われている感がひしひしと伝わってきた。

ロープの中に入ってくるんじゃないかという恐怖感。
ゾンビ映画の生存者ってこんな気分なのかな(笑)

そのうち、左側の方に座ってじっとこちらを見ていたおじさんが
こっちを見ながら自分のモノを出してこすり出す。
そのうちもう一人もロープの外から立ってこちらを見ながらしだした。

もう周りは見れない。とりあえず映画を見た。
途中で女装した方もふらふら画面の前を歩いたりしていた。
最後、濡れ場じゃないシーンにめちゃめちゃ若い時の大杉漣さんが出ていたのが忘れられない。

1本目が終わり、一緒に来た女性と、はじめは3本見ようと言っていたけど
お互いもうお腹いっぱい状態だったので出ることにした。
受付のおじさんもちょうど来て、大丈夫?まだいる?と気にかけてくれたので、そろそろ出ますと伝えて外まで送ってもらった。

初めての成人映画館は色々と思ったより衝撃だったことと
さすがにおじいさんに近いおじさんにされるのはなぁ…と思って
成人映画館痴漢への興味は私の中から無くなった。

サポートしていただけたら嬉しいです💕 サポートは遠征費やエロ下着に使わせていただきます☺️