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ある日

『ガシャーン!!!』

と、廊下で音がしたので、見に行くと、
給食のお皿が割れて(私の勤める地域ではお皿は全て陶器)、
破片の間におかずとご飯が散らばっていた。

「離れて離れて!触らない!
誰か、ほうきとチリトリ取ってきて!
あと、トイレットペーパー!」
と、声をかけながら、片づけをはじめた。

低学年ではしょっちゅうなので、
(不注意ではあるが悪気はない。ちなみに私も割ったことがあります 💦)
子どもたちも慣れている。周りで見ていることはあっても、破片に手を出したりはしない。普通は😅

「誰が割ったの?」
「なんで割れたの?」
「これどーすんの?」
「(担任の)先生に知らせる?」
ザワザワと声がする。

「破片もらったー!」
と、やんちゃくんの声がしたと思ったら、
大きな破片をサッカーの要領で蹴って、廊下の奥へ走っていこうとする。
「やめて!」
と、とっつかまえたら、
「なんで?」
という。

いやいや、おいっ💦と思ったが、
「危ないでしょ。上履きだって切れちゃうかも知れないよ」
と、とりあえず本人の危険を説いて、破片を取り上げて片づけに戻る。

片づけが終わりに近づいたところで、
なにやら、横でケンカが始まった。
何がどうしたのか分からないけれど、一瞬のうちに、
片方は腹パンチ、片方は髪の毛を握って引っ張っていて、
通りかかった他学年の先生に止められていた。

「待って!ここでケンカはやめて!まだ細かいカケラが残ってるかも知れないから!」
と、私も声をかける。
髪の毛を引っ張られたのは気の強い女の子で、泣きながら怒って女子トイレに駆け込んだのが見えた。

ありゃりゃ・・・と思ったが、
とりあえず、私は、チリトリにまとめた、お皿の破片と残飯を片付けるべく主事室(用務員室)へ行く。
主事室の前で、担任の先生に会った。
「あ!先生がいた!助かった!
こうたくんが、昇降口で動かなくなってるので、(ワケを聞いて、なだめて、教室に連れ戻す、または、その他の対応を)お願い出来ますか?」
と、言う。

言いながら、私の手元を見て、
「あ!割れました?
何がありました?」
と、聞かれたので、お皿が割れた経緯と、ケンカしてる子、対応してくれている先生の名前を早口で伝える。
「分かりました!じゃ、廊下は見ますので!」
「はい!こうたくん、了解です!よろしくお願いします。」
と、言い合って、分かれる。

主事室でお皿を片づけて、
昇降口に行くと、そこにこうたくんはいなかった。
あれ?
と、思って、教室に戻ると、途中の水道でこうたくんは遊んでいた。

私「戻るよー」
と、声をかけたら、
こ「やだ!」
という。
私「どうしたのー?」
こ「別に!国語、やだ!」
私「あ、そう?じゃ、国語やらなくてもいいから、教室にはいこうよ」
こ「やだ!」
私「じゃ、私と学習室で勉強する?」
こ「やだ!プリントやだ!」
私「何やりたいの?」
こ「バスケット」
私「あぁ、そーね。じゃ、体育館が空いてたら2人で行きましょ。でも、ちゃんと担任の先生に言ってからだよ。」
こ「やだ!」
私「なんで?」
こ「少し国語やってから、とか、言われる」
分かってんなあ🤣🤣

私「私と学習室でプリントやって、(体幹を整えるための)からだの体操しに体育館に行こう。そしたら、少しバスケットも出来るでしょ?」
完全たる奥の手、である😅

こ「いいけどー、プリント何枚?」
私「今日は、漢字、やってもらいたい。2枚、どう?」
(こうたくんは3年生だけど、下の学年の漢字を復習中。
私の手持ちのプリントには、1枚につき問題が5つほど)
こ「漢字キライ」
私「知ってる」
こ「んー、でも、ま、いっか!」
私「じゃ、担任の先生に言っておいで!教室にいたよ」
ここで、チャイム。
給食終わりからから昼休み、20分ほどの出来事である。

もう、目まぐるしくて、グルグルする。
だけど、私は、笑ってしまう🤣
腹が立つどころか、途中から面白くなっちゃって、
子どもってなー!これでこそ、だわ!
と、納得してしまう😝
たぶん、アドレナリンが出まくってるんだと思う❤
どーしょーもないな、と冷静になれない自分を反省しつつ、
この仕事好きなんだなー、とも思う🤣
支援員は、子どものそばにいて、子どものことを考えていればいい。
それが私には、きっと合っているのだ☆

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