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コントロール

怒りのコントロール。

なお(仮)くんが、謂われのない恨みを買って、
なんと、目の前で、鉛筆をボキッと一本折られてしまった。

「は?なんで?」
と、言ったなおくんの目は完全に据わっていて、
止めるまもなく、
パッと筆箱と厚みのある本を掴んでその子に投げた。
「なおくん!」
と、思わず大声をあげてしまった。

鉛筆を折った子には、担任の先生がササッと近寄ったのが見えた。

なおくんが、大声で止まることはない。
余計に興奮させてしまう。
分かっているんだけど、つい、出てしまう💦

手や体を押さえれば、暴れてしまう。
気持ちに寄り添うことを何度も試したが、
怒りが収まることは今まで一度もなかった。

先日そのことを、スーパーバイザーの先生に聞いたら、

・それをやったらどうなるのか
(なおくんは3年生。ギリギリ入るかも、とのことで)
を、話すこと。
・他の発散方法を提案すること

とのご指導があった。

今日はなんとかそれを思い出せたので、
いつもなら、なおくんのそばによって、手を押さえながら、
「うわ!鉛筆折るのは酷いわ。これは、イヤだよね。あんまりだよ!なおくんは、なにもしてないじゃんね!
でも、ものを投げたらダメ」
などと、言うんだけど、やめた。

他の子だとうまくいくことが多いんだけど、
なおくんの場合はそれをやってうまくいったことはほとんどない。
余計に怒りを増幅させてしまうのだ。

代わりに、
「なおくん、怒ってるのは分かるけど、物を投げるのはよくない。投げた物が壊れるし、当たったら怪我する。周りのみんなも怖い思いをしてる。授業が始まるから席に着くか、無理なら学習室でクールダウンしよう」
と、淡々と声かけした。
さらに、
「物を投げる代わりに、折り紙ならたくさんあるから破ってもいいよ。」
と、差し出した。

なおくんは、バッと折り紙を奪い取ると、まず2.3枚ビリビリッと破いた。
それから、何か思い付いたらしく、
「先生、これもらっていい?」
と、折り紙に対していうので、
「いいよ」
と、言ったら、鉛筆で相手の子の悪口をガリガリ書き始め、ハサミでジョキジョキ切って、グシャグシャと丸めて、床に投げつけた。

そして、何事もなかったように、授業に戻った。
おお!
っと思ったので、
「うまく気持ちを切り替えられたじゃん」
と、声かけしておいた。

怒りのコントロールが・・・
とか、言うけど、
怒りなんてコントロール出来ないよね。
どう、行動を変えるか、だけなんだよな。
なおくんには、発散方法の提案、は、合っているのかも知れない。
まあ、今日がたまたまうまくいっただけかも知れないけれど😁

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