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ピッコマさんのTLアプリデイリー部門で、先日、拙作が5位いただいた。読んでくださった方がた、どうもありがとうございました。なんか気恥ずかしくてスクショはあげない。ピッコマさんといえば日本国内最大手の韓国系電子書店さんで、サブカル総本山。私、50代なのに、そんなことってあるのか。ひとまず旦那に自慢しました。これが最初で最後かもしらん。編集部のみなさまお疲れ様です。おかげさまで!!


TL描くのすごい久しぶりだ。宙出版さんで『薄紅の闇のあと』というTL作品を描いてたのが2018年くらいで、もう6年前か。『薄紅の闇のあと』は大正時代物のTLで、暗くて耽美な作品なんだけど、我ながらお気に入りだった。何度も言ってるけど。

一度、暗くて耽美な作品でヒットすると「暗くて耽美なTL作品を描いてください」と言われ続けることになり、20年以上、暗くて耽美なTL作品を描いてた。『薄紅の闇のあと』で、これ以上は無理、みたいな感じだった。日本企業最大手のコミックシーモアさんでもTLで1位をずいぶんいただいて、もうこれ以上、TLでなにを描いたらいいのかわからない、これ以上はほんと出てこない、みたいになっていたのが『薄紅の闇のあと』だったんだよね。

とにかく、純粋に、ネタが無い。全然思いつかない。

そう思いつつも、リブレの編集さんに「こういうの描いて」と促されて描いていたのが『コールボーイ』『ラブ・ランジェリー』で、特に『ラブ・ランジェリー』はアホなラブコメだ。私の漫画家人生の中で、ラブコメが最もうまく描けたのが『ラブ・ランジェリー』だった。ジャンルはTLではなく、女性漫画で売られることになった。こちらは別系統でお気に入りだ。描いてたの、2021年前後かな?

いつの間にか女性漫画でしばらく働いていたり、ハーレクインで原作いただいて描いていたり、ブロマンスのサスペンス描いてたり、講談社の青年誌でちょこっとだけ原作連載を書いてたりしてた。原作は少女漫画など、エロ無しが多い。

まあ要するに、この6年、TLでなにを描いたらいいのかさっぱりわかんなくって、色々試して、模索し、逃げ回っていた。とにかく、純粋に、TLのネタが見つからなくって。

今描いているTLは、模索してる最中に、「あ、このTLならばなんとか描けるかも」とようやく発見したネタだ。次も発見できるかわからない。つーか、やっぱり今も「20年以上も耽美系TL描いてて、純粋にネタが見つからなーい!!」みたくなっている。TLはこれが最期になるかもしらん。普通、職人は歳をとればとるほどに技術が上がっていって稼ぎやすくなるけど、サブカルは歳とればとるほどに難しくなる。私の漫画家人生のピークは30代だった。あんなに絵も話も下手だったのに、なんであんなにヒットしたのか、自分でもよくわからん。読んでくださった方々、どうもありがとうございました。多分、同年代の人たちが共感して読んでくださっていたのだろうな。

60代前後でもバリバリ働いている少女漫画界の先輩もいらっしゃるけど、あんなの出来る作家はエリート中のエリートで、自分にそれが出来るとは思えなかったのだ。50代でこの仕事があるだけで奇跡的。事務員だとこんなに長く働けなかっただろう。セカンドキャリアも漫画関係を考えてて、Webtoonも勉強してる程だ。

大手青年誌への持ち込みなんか、ひたすらリテイク、みたいなのを数年間やってたので、少しは物語技術面で実になってるといいな。仕事あるだけでありがたい、といつも思って仕事しているんだけど、結果が出なさすぎても仕事が減ってゆくので、たまには結果を出さねばならない。細く長く、と思っていても、限度のある仕事なのだ。細すぎると続かない。

次の連載も、と編集部に仰っていただいているのですが、あまりにもTLでネタが見つからないので、今後は原作をいただくこともあるかもしれない。あるいは別のジャンルに移ってるかも。コミカライズも嫌いではないのだが、物語を作るのが格別に好きなので、それもなんだか勿体無い気がするんだよなあ。

私は韓ドラのラブロマンスが好きで韓ドラばっかり観ている韓ドラおばさんだから、韓ドラ好きそうな、私と同年代の読者層はどの辺にいらっしゃるのだろう?その人たちに向けて、地道に精進しつつ細く長く描いていきたいな。

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