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塗り込める

最近の私の目標は、漫画の作画を楽しくてしょうがない、みたいになることだ。楽しく、と言うのは、空気を塗り込めるみたいに漫画を描くこと。

今までやってなかったんかい、って言われそうだが、スピード重視でそちらは割とおざなりになりがちだったのだ。ちなみに、物語は割と楽しく作りがち。最近は3D背景をレンダリングして貼りこめた後に、そのページのペン入れから仕上げまで一気に仕上げている。そのほうが空気を塗り込める、みたいなことがしやすい。集中しやすい。顔に力を込めすぎて、逆に編集さんにリテイクを喰らっている。すみません。

ペン入れは億劫なんだけど、仕上げが好きなのは、仕上げで空気を塗り込めるからだ。ペン入れの億劫さを克服するには、やっぱりいろんな工夫が必要。

でもそれをやると、ペン入れ終わった段階で編集さんに見せる、みたいなことができない。仕上がった段階で見せて、一部修正する、という形になりがちだ。いや、それでもいいんですけどね。少し作画のスピードが落ちてしまう。3日ぐらい遅い。

ジェスドロを最近やってないんだけど、ジェスドロに戻ろうかなあ。あれをやるとペン入れがもう少し楽になるかもね。バレエダンサーのように、毎日描いてないとダメなのだ。意外と。絵を忘れるんだよね。漫画家でも絵を忘れるのか、って言われると思うんだけど、忘れる。だから、描かなくなることが怖い。漫画の仕事が無くなっても描いてる、みたいにしておかないと、あっという間に描けなくなってしまうだろう。漫画の仕事が無くなったら、すぐ同人誌に移るよ。世の中にはブランクがあっても全然平気、みたいな人もいるんだけど、私は多分そう言う離れ技は出来ないだろう。

だから、動的平衡が大事なんだよね。自転車みたいに、ずっと走っている。止まった時はその時点でもう漫画の仕事は引退。それはそれで、本を読んで、家事をしながら、こんな感じでエッセイをnoteに綴って、生きているだろうけど。

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