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珍しく今日も仕事の話だ。
漫画を楽しく描いてる。話を作るのは好きだ。
自分がすごくのめりこんで、楽しくって楽しくってしかたがない、みたいになりながら話を考えているとき、自分がどういうのを求めているのか、みたいなのを痛感してしまう。
今考えていて楽しい、と思っているのは、全然恋愛ではなく、友達ですらないんだけど、ごく脇役が、相手のことをすごく考えている、というシチュエーションが楽しくってしかたがなく、ものすごく細部まで丁寧にのめりこんで描いてしまう。たぶんここを面白い、と思ってくれるひとは少ないだろう。
それは欲情とかじゃなくって、恋とかでもなくって、とにかく相手のことが気になってすごく考えてしまう、というシチュエーションが好きなのだ。別にふたりにくっついて欲しいとかはミリも無い。ただ、ちょっと特別だな、と思っていて欲しい。
普通、女性向けのラブロマンスというのは、ヒーローがいてヒロインがいて、それ以外の脇役は丁寧には絡んでこないし描かれないんだけど、ついうっかり、脇役がヒーローのこと考えてるところが頻繁に出てきてしまう。脇役の視線に萌えてるのだ。これもマゾヒズムだろうか。
それじゃいけない。余計なところは省かなければ。でなければ、決められた話数で話が終わらないだろ!!って思ってるんだけど、気が付くと考えている。これ、アレに似てる。
中島敦の『わが西遊記』だ。
あれも、沙悟浄目線の語りで、ただひたすら三蔵法師と孫悟空マジかっこいいという話しかしていなかった。あの目線だわ。三蔵法師と孫悟空の絡み、マジ萌える。とか、そういう話しかしてなかったぞあの沙悟浄。あの萌えってなんて名前がついてんのかな。私もだ。脇役萌えなんだろうか。ブロマンスじゃん、といわれたらそうなんだけど、ほとんど絡みはないのだ。ただ、脇役がちょっと、あの人特別だよな、と思っているだけ。そういう萌え。
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