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あまのじゃく

エロはね、やっぱり、

描くな描くなと言われると描きたくなり、

描け描けと言われると、たいてい萎える。

単なる天邪鬼な気がしてきた。

今回の連載は、ここのところ描くな描くなと言われていたのでエロを描きたいと思っているほうだ。

自尊心とかは関係ないなあ。少女漫画って他者がいない場合がある。全部自分。私は典型的にそれだ。

むしろ、すごく、どエロを描きたいときは気持ちが強いときだな。なんでだろうか。なにかに反抗したいときに描きたいと思っているかんじがする。

音楽に例えるとエロはヘビメタだ。ヘビメタは怒ってるような曲だ。アレだな。私にとってのエロは。色気、というのは、奥行きだ。奥行きの情報量。ヘビメタは、歌えって上から言われると嫌なもんなのだろうと思うよ。自分が怒っていて歌いたいときは歌うけどね。

女性向けのエロ漫画を25年ぐらい描いているんだけど、いまだよくわからない。ひとによっても違うだろう。私はあんまり男が描けていない気がするんだよな。男らしい男、というか。男らしい男を描くときはたいてい悪役で、ヒーローの思考回路はたぶん女のそれであると思う。男性キャラが愛情深い、と言われたりするけど、それはおそらく、あんまり本物の男性的ではないからだろう。

情念を描く作家さんだ、みたいな言われ方をするけど、情念、という言葉じたいがとても重い。性的関係が入ってきて、ようやく情念、というかんじがする。だからやはり、どこのジャンルでもわりと性的関係は描くんだろうな、という気がしている。原作以外は。

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