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「おまえは〇〇だからダメだ」

と言われ続けて生きてきたかんじがする。だから、自尊心がデフォルトで低いのだ。我ながら、自尊心が低いことに慣れ切っているかんじがするのだ。

たとえば、

「恋愛や結婚やエロにゆるゆるだとフェミニストではないからおまえはフェミニストではない」

って言われそうだから、フェミニストなんか怖くて自称できなかった。おまえなんかフェミニストではない、と言ってくる人がいそうだからだ。あらかじめ、自分をフェミニストである、とゆめゆめ思い上がってはいけない、みたいになるのだ。しかし漫画業界ではよく

「少女漫画はえらいけど、エロやミステリーは格下なのでおまえはダメな漫画家だ」

と言ってくる人がいるわけ。

「エロ漫画あがりで少女漫画とか女性漫画描いている作家はダメ」

「BLはえらいけど、TL描いているやつはダメ」

「大手の出版社で描いてると偉いけど、小さい出版社やIT系で描いている漫画家はダメ」

「デジタルで描いている漫画家はダメだけど、アナログは偉い」

と言ってくるひともいるんだよ。こういうのが数多あるから、逆に自尊心を低く保ってる状態のほうが楽なのだ。そんなかんじで最初から三流です、と名乗りがちになるし、フェミニズムは知ってるけどフェミニストではありません、と名乗りがちになる。

では、自分が三流の漫画家で、なおかつフェミニストではないと、自分自身が不幸か、といえば、全然そうは思っていないのだ。三流の漫画家でも、フェミニストでなくても、そこそこ幸福なのだ。不都合はない。漫画が上手くなりたいと思う。向上心はいつもあるつもりだ。しかし、漫画が下手だから不幸かといわれたら、そうは思っていない、というか。売れるに越したことはないが、売れなくてもそこそこ幸福に生きている。要するに、ダメだダメだと言われても、それほど不幸ではなく、自尊心低いまま、そこそこ幸福。


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