既存作品からの創作vol.2
「様々なカラーや質感をどう書くか」をテーマにしたシリーズコラム。「音のイメージからどうやって質感を作り出すのか」に焦点を絞ってシリーズで書いています。
4月から始まる後期で扱う作曲理論/オーケストレーション/形式などのエクリチュールの類(詳細はこちらから)。「エクリチュールって創作に必要なの?」「理論を知ることで何が変わるの?」「それって何が面白いの?」そんな疑問を持ったことはありませんか。この楽器法ミニコラムでは、来期に先立って「既存作品からの創作」と題して幾つかの作品を取り上げつつ、理論と創作の関係について少し考えてみたいと思います。
既存作品から創作vol.1では、ピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez)のノタシオン(Notation)を扱いました。そしてvol.2では、打って変わってこちらの作品を取り上げます。
マーク=アンソニー・タネジ(Mark-Anthony Turnage)。1960年イギリス生まれの作曲家です。クラシックの作曲家ながら、ジャズや他分野にも傾倒し、その影響を感じさせる作品を多く書いています。サントリーホール30周年記念作曲委嘱として作品を書いたこともあり、記憶に新しいのではないかと思います。
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