見出し画像

企画室【身体性の先を見る】ユルク・フレイ

2019年9月2日に下北沢ハーフ・ムーン・ホールにて行われるコンサート「身体の先を見る」に関連した、ちょっとしたコラム。ゆきちか続編です。

企画室【どんなコンサート?】
企画室【身体性の先を見る】アアロン・キャシディ①
企画室【身体性の先を見る】アアロン・キャシディ②
企画室【身体性の先を見る】リザ・リム①
企画室【身体性の先を見る】リザ・リム②

***

わたなべ:ユルク・フレイって作曲家、今回初めて勉強してるんだけど、ドイツのヴァンデルヴァイザー楽派のメンバーなんだね。

森下:うん、そうだね。スイス人かな。クラリネッティストでもあるみたい。

わたなべ:わたし、以前足立智美さんに「わたなべさんってヴァンデルヴァイザー系?」って聞かれたことがあるんだけど、そのときはヴァンデルヴァイザーってビール会社の名前?くらいにしか思ってなかったんだよ(笑)

それで、調べてみたんだけど、まずヴァンデルヴァイザーっていう出版社があるんだね。Edition Wandelweiser。ウィキには、オランダ人のアントワン・ボイガー(Antoine Beuger)が創設して、その後スイス人のユルグ・フレイが入ったみたい。だから、ユルグもこの学派の中心人物なのかなぁ。

森下:そうなの?いやあ、わたしそこは詳しくないわあ。本人が言ったこと以外、信用しないタイプでもあるので(笑)

わたなべ:逆にわたし、迂闊にWiki結構見ちゃうタイプかも(笑)。詳しくはここに書いてあるから、あとで読んでみよっと。

個人的なイメージとしては、とにかく凄く静かな音楽っていう印象だなぁ。

森下:フレイはアアロン(・キャシディ)が聞かせてくれたピアノ・ソロの録音に感動したのがはじめてだった。どの曲だったかもう覚えてないんだけど、とにかくピアノ曲って、次の音や展開を「待つ」っていう状態になりがちじゃない?でもその時聴いたはそうじゃなくて、うーん、誤解されそうだけど「間」みたいなものがあるというか。

あとこのアルバム好きでたまに聴いてる。


わたなべ:産後特に(いや生まれつきか)自分の記憶力に全然自信がないんだけど(笑)、ユルクを紹介してくれたのは、ちかこだったよね?

森下:そうだったっけ?ハダスにはフィリップ・トーマス(Philip Thomas)っていう素晴らしいピアニストがいて、フレイとか、あとフェルドマンとか、いわゆる「静かで地味」な音楽をじっくり生で聴く機会がけっこうあったの。ディケイ(音の減衰)のコントロール命!みたいなのとか。

あれ、ペーター(アブリンガー)もヴァンデルヴァイザーから出してなかった?ユーグ・フレイやマイケル・ピサロ(Micahel Pisaro)とペーターが並ぶっていうのもおもしろいよね。私の中ではぜんぜん違う人たちなのにな。

企画室【身体の先を見る】シモン・ステン=アナーセンにつづきます。更新は一週間後の8月11日。お楽しみに。

森下・わたなべのふたりが講師をつとめるProject PPPの三日間のコンポジションアカデミーは2019年は9月2〜4日に開催予定。オンナ作曲家の部屋vol.2、稲森安太己によるゲストレクチャー、Vln&Vcコンサート、グループディスカッションなど。

9月2日(月)、下北沢ハーフ・ムーン・ホールにて行われるオープニングコンサート「身体の先を見る」では、中山加琳のバイオリンと、北嶋愛季のチェロで、アーロン・キャシディ、ユルク・フレイ、リザ・リム、シモン・ステン=アナーセン、そして森下周子の新作をお届けします。

お得な前売りチケット(3000円)のお申込みはこちらから。

若手作曲家のプラットフォームになるような場の提供を目指しています。一緒にシーンを盛り上げていきましょう。活動を応援したい方、ぜひサポートお願いします!