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キャビキュリフェス2021一日目からCarola Bauckholt「Duett」

12月27・28日連日開催のキャビキュリフェス開催に先立って、プログラムより幾つか抜粋して作品をご紹介するシリーズです。本稿ではクラウス・ラング、ベアート・フラー、クララ・イアノッタに続き、ドイツ人女性作曲家カローラ・バウクホルトをご紹介します。わたしだけでなく、キャビキュリメンバーが大好きな作曲家です。これだけは今回入れたい!という強い希望のもと、カローラの作品をこのフェスティバルにプログラミングすることになりました。

まずカローラ・バウクホルトのプロフィールからご紹介していきます。

Carola Bauckholtは1959年ドイツ・クレーフェルト生まれ。クレーフェルトのTAM(Theater am Marienplatz)で数年間働いた後、1978年から1984年までケルン音楽大学でマウリツィオ・カーゲル(Mauricio Kagel)に師事。1985年にはカスパー・ヨハネス・ヴァルター(Casper Johannes Walter)とテュルムヒェン出版社(Thuermchen Verlag)を、1991年にはテュルムヒェン・アンサンブルを設立した。1986年にはケルン市のベルント・アロイス・ツィンマーマン奨学金、1997年にはローマのヴィラマッシモに滞在するなど、数多くの奨学金や賞を受賞。1998年にはノルトライン・ヴェストファーレン州の女性アーティスト賞を、2010年には実験音楽部門でGEMAのドイツ音楽作家賞を受賞。2019年には、エリザベス・ホッブスとクラングフォーラム・ウィーンとのコラボレーションによる『Die Flunder』で、ロンドン国際アニメーションフェスティバルの「ベスト・サウンド・デザイン賞」を受賞。2021年にはフィレンツェのVilla I Tatti、2022年にはロサンゼルスのVilla Auroraでのレジデンスに招待されている。2013年にはベルリン芸術アカデミーの会員に選出され、2021年11月からは音楽部門のディレクターを務める。2015年には、オーストリア・リンツのアントン・ブルックナー私立大学で、現代音楽演劇を中心とした作曲の教授に就任。2020年にノルトライン・ヴェストファーレン科学・芸術アカデミーのメンバーに選出される。

カーゲルのもとで創作を学んだ作曲家として、どういった音楽を書いているのか、ご興味を持たれた方もいるかもしれません。カローラ・バウクホルトがカーゲルに師事するようになったきっかけ、そしてその後の活動については、こちらの動画からご覧ください(本編ドイツ語インタビュアに許可を取って、キャビキュリが日本語訳をしています)。

年末二日間の現代音楽フェスティバル<Cabinet of Curiosities 2021>
日程:2021年12月27日(月)・28日(火)
会場:ドイツ文化会館 1階ホール
チケット料金(日時指定・全席自由※変更になる場合があります):
フェスティバルパス※限定 50席(12月27日昼公演もしくは夜公演+12月28日公演)一般:5,000円 / 学生:3,000円
単券
ーアンサンブル九条山 [2021年12月27日(昼夜各公演)昼公演 16:30 start (開場 16:00)| 夜公演 19:00 start(開場 18:30)] 一般:2,500円 / 学生:1,500円
ーCOC Orchestra [2021年12月28日17:00 start(開場 16:30)] 一般:3,500円 / 学生:2,500円
*学生券をご購入の方は、公演当日年齢を確認できるものをご持参ください。

申込フォームURL https://forms.gle/pmDwdiLAe7xgbbRS8

主催・お問合せ: Cabinet of Curiosities
E-Mail: cabi.curi.coc@gmail.com
URL:https://www.facebook.com/cabi.curi
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
協力:ゲーテ・インスティトゥート東京

【プログラム】
2021年12月27日(月)演奏:アンサンブル九条山(指揮:石川征太郎)

クララ・イアノッタ | Clara Iannotta (b. 1983): D’après (2012)*
カローラ・バウクホルト | Carola Bauckholt (b. 1959): Duett (2002)*
ヴィンコ・グロボカール(Vinko Globokar): Voix Instrumentalisée (1973)
クラウス・ラング | Klaus Lang (b. 1971): Die Fenster des Universums (1999)
ベアート・フラー | Beat Furrer (b. 1954): Aria (1998/1999)* 

アンサンブル九条山 太⽥真紀(Sop.)若林かをり(Fl.)上⽥希(Cl.))福富祥⼦(Vc.)畑中明⾹(Per.)森本ゆり(Pf.)
ゲスト:對馬佳祐(Vn. )後藤彩子(Va.)
指揮:石川征太郎

2021年12月28日(火)演奏:COC Orchestra(指揮:馬場武蔵)

シモン・ステン=アナ―セン | Simon Steen-Andersen (b. 1976): Chambered Music (2007)*
小出稚子 | Noriko Koide (b.1983): Kohaku (2011)*
ドミトリ・クルリャンツキー | Dmitri Kourliandski (b. 1976): Negative Modulations (2006)*
マーリン・ボン | Malin Bång (b. 1974): blooming brume (2020)*
アン・クレア | Ann Cleare (b. 1983): the physics of fog, swirling (2018-2019)* *日本初演

COC Orchestra
齋藤志野(Fl.)、荒木奏美(Ob.) 照沼夢輝(Cl.) 中川日出鷹(Fg.) 岸上穣(Hr.) 星野朱音(Trp.) 森田小百合(Trp) 茂木光伸(Trb.) キム・ジョンヨプ(Tub.)沓名大地(Per.)新野将之(Per.)大瀧拓哉(Pf.)山田岳(Gt.) 太田咲耶(Hp.)望月豪(Mand.)松岡麻衣子(Vn.)山本佳輝(Vn.)美間拓海(Va.)山澤慧(Vc.)下島万乃(Vc.)近藤聖也(Cb.)佐原洸(Electronics)
指揮:馬場武蔵


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