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ジモン・ルンメルレクチャー②

さっきょく塾、今期は「楽器・非楽器」をテーマに進めていきます。楽器とは何か?そしてその範疇は人により異なるものであります。子供にとっては食べている食器さえもすぐ楽器になってしまう。そのモノのどこに、音楽を見出すのか、それも作り手自身が発見していくものなのかもしれません。今期一回目のゲストレクチャーは、ドイツ・ケルンより作曲家のSimon Rummel(ジモン・ルンメル)をお招きしました。3時間にわたるレクチャーより、一部を抜粋でみなさまにお届けします(風邪っぴきで、マガジン更新が遅れています。4月28日更新)。

Ratchets

シモン:次にお話したいのは、「Ratchets」という作品で、巨大なノイズが出る大きなラチェットを作りました。ただ、とても大きいので置く場所に困って今は廃棄してしまって、手元にありません。気に入っていたのに、残念です。この作品は、私が作曲したシアター作品で使用しました。

このラチェットを作ったとき、私はデュッセルドルフの美術大学で学んでいたわけですが、このオブジェクトを作ることを通して、「自分は木を扱うのが好きだ」ということに気づきました。私の父は大工で、小さい頃は木材に囲まれて育ってきた影響もあると思います。

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