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エッセイ・詩など

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たまにぽかんと浮かんだ思いや言葉をエッセイ・詩にしています。 できるだけ、シンプルに伝わりやすい文章を目指して。
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2021年10月の記事一覧

【エッセイ】警備員のおっさん

昨日は2年間お世話になった職場の最終日だった。 ノンフィクションのストーリーとして、心に残ったことをエッセイにして残しておきたいと思う。 ———————————————————— <今日の一曲> 憂歌団 / おそうじオバチャン この前ライブハウスで少し演奏したので憂歌団が頭に残ってます。代表曲的なこの曲、今回の内容ににぴったりなのでチョイスしてみました笑 おばちゃんじゃなくて、警備員のおっさんですがww ———————————————————— 警備員のおっさん お

【詩】風

朝の神社にお参りしたとき 風を感じた さっきは傘をひっくり返した風は 境内の白い布をはためかせていた 目に見えない空気を動かして 力強くまわりに影響を与える 強い時は注目されて 弱い時には穏やかに存在感を消してしまう 風はいつでも傍にいて すべてのものを包み込む 嫌われても気にしない 時には厳しく、時には優しく 風を感じた時 自分の小さな存在に気づく ©︎Mahalopine

【ショートショート】「株式会社リストラ」 #ショートショートnote杯

西暦205x年 昨日転職したこの会社の社員証を デジタルツインの自分にインストール ベーシックインカム時代、休憩することが昔でいう仕事だ 僕はビルの屋上で上半身裸になり毛繕いをしていた 背骨のあたりに大きくて長い毛が両方に2本 無駄な毛はこまめに抜いているはずなのに なんでこんな毛が生えてるんだろう 昔みたハエ人間になる映画で 遺伝子組み換えで腕から昆虫のような毛が生えてくるシーン まさにそのとそっくりな毛だ ピンセットでつまんで抜くと、簡単にそれはぬけた 近くにぽい

【エッセイ】朝の神社

朝の神社の澄みきった空間が好きだ 大きな木々に囲まれた、雑踏とした都会の中のオアシス 夜のあいだに浄化され、きれいな空気でいっぱいになっている。 親子連れで登校する子供たち 今日の学校も楽しみにしているんだろう 新鮮な笑顔に溢れている。 ベンチに腰を下ろして一休みするスーツ姿のサラリーマン 朝の時間のゆとりが、一日の余裕になるんだろう ぼーっとするのも大切なこと。 お参りするために、本殿の方に鳥居をくぐっていくと、警備員が元気に挨拶をしてくれた 「おはようございます