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贅沢な時間。

菜の花の写真を撮りたくて、菜の花がたくさん植えてあるという農園へ行った。

そこには確かに、一面の菜の花畑が広がっていた。しかし、ただの観賞用ではなかった。農園というだけあって、収穫ができた。

まだ花の咲いていない「なばな」をビニール袋にいっぱい、収穫した。さらに、菜の花も10本だけもらえるということで、適当な長さに切って摘んでいった。

もちろん、写真も撮った。一面の菜の花は、撮るとふわふわの黄色い写真になる。そこには河津桜も咲いていて、ピンクと黄色のコントラストを写したりもした。

さらにそこは、春キャベツを一人一個収穫していいとのこと。小さな鎌を手に、顔より大きなキャベツを刈った。そのキャベツと一緒に写真を撮り、大きさを記録に残して楽しんだ。

ふと、広大な農園をのんびり回りながら歩き、その季節の野菜を収穫したその時間は、とても贅沢なんだと気付く。

若い頃の「贅沢」とは全く違う。ただ高価で手の届かないものではなく、今ここでしか楽しめないものを存分に楽しむ、という「贅沢」。

お金をかけて特別な体験をすることや、誰もが羨むようなキラキラした眩しい場所へ行くことが「贅沢」なのではない、と気付かされたようだった。

この世は無常であり、ひとときとして同じ瞬間はやってこない。

今のこの時にしか味わえない、ということに気付きそれを味わうことほど、贅沢な時間はないのではないだろうか。

 * * *

最近はテーマパークへ行ったり都会で買い物をするより、田舎へ行って自然と戯れることの方が好きになった。自然の中に身を置くことで、心が解放される気がするのだ。

いっそ、田舎の山奥で暮らすのもいいかもしれない。

ユキガオ

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