郵便料金の値上げ

若い頃、今は無き郵政省でアルバイトを
していた時期があって。

そのご縁で、郵便局長としてお勤めの
友人がいて。

郵便料金についての話題が出た際に
配達に関するクレームも多くあるという話を
聞いた。

その時に友達が
「自分で手紙を届けようと思ったら
84円じゃ不可能なのにね…」と話していて。

当たり前のことなのに
普段、その視点が抜けていたことに気づいて 
ハッとした。

現在、いろいろなモノの価格が上がっていて
「高い〜〜〜」と咄嗟に思ってしまうけれど。

モノが私の目の前に現れるまでに
どれだけの人の手を経てきたのかに
想いを馳せると。

この価格で、このクオリティのモノが
手に入ることの価値に目が向く。


若かりし頃、まだまだ給料が安いもの同士で
結婚をして、お金が足りない時期があって。

とにかくお金が欲しくて
お金が自分より偉いように
無意識に感じて過ごしてきてしまって。

とにもかくにもお金を貯めることを
第一優先にしていた時期が長かった。

お金は使うものではなくて貯めるもの。

そんなふうに思っていた私と
お金を使って楽しく過ごしたい夫と
お金のことでケンカすることも多かった。


でも、朝ドラ「虎に翼」の影響もあってか
戦時中や戦後の生活に触れると。

お金よりもモノやサービスが存在していることが
尊いのだとしみじみ感じている。

食べるものがあって、着るものがあって、
住まう家がある。

しかも、好きなものを選ぶ選択肢まである。

えらいのは「お金」じゃない。

モノやサービスを作り出してくれている
沢山の人の手こそが尊いなぁと気づいてきた。

郵便料金の値上げのニュースも
手紙を届けてくれるサービスが存在
していることに感謝する機会となった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?