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【S2配信開始】12年ぶりの新シリーズ『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ミュージカル』シーズン1

現在、『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ミュージカル』シーズン2が毎週金曜に最新話が配信されている。自分の体験を絡めた「ハイスクール・ミュージカル」についての記事は過去に投稿したが、それほど私は「ハイスクール・ミュージカル(以下、HSM)」が好きだ!今回は大学生活で忙しい中、2日もかからずに全10話イッキ見した『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ミュージカル』シーズン1の感想を綴っていく。

■リメイクでも、続編でもない新作

今作はHSMという映画がある世界の、「HSM」シリーズが撮影されたイースト高校に通う高校生たちの物語。HSMという映画がある、言わば私たちと同じ世界のお話。トロイ&ガブリエラの後輩でもなく、どちらかと言えば私たちHSMファンに近い人たちが多く出てくる。いわばHSMファンの、HSMファンによる、HSMファンのためのドラマ。しかも過去作オマージュもたくさん出てくるので、古参ファンも文句なし!それどころか大好きだと思う。

■やっぱりオリジナルの"歌"が最高!

過去作でも名曲をブチかましてくれたHSMシリーズだが、もちろんそれは今作でも同じ。中にはミュージカルが苦手な人もいると思う。私が高校生の頃、友人にDVDを貸したところ、「面白かったが、ミュージカルが苦手…」との感想を受け取ったことがあった。確かに「ここで歌うんかーい!」と言いたくなってしまう気持ちは分からなくない。それがミュージカルの良さなのだが、どうしても合わない人はいる。

しかし今作ではいきなり歌い出すシーンは無い。元々HSMのミュージカルを上映する物語だから、クライマックスのミュージカルシーンは不自然ではない。そこに行き着くまでも、"今の気持ちを歌にする"という新たなスタイルで挿入歌を歌う。しかも悩んだ時、壁にぶつかった時などに感情を乗せて歌にするので、歌詞がとにかく刺さる。学生ならなおさら。

【告知】6月2日からオリジナルサウンドトラックCDが発売される。私は何があっても必ず手に入れる!

■みんな誰かの"推し"。愛すべきキャラたち

今作は過去作以上に登場人物が多い。しかもそれぞれがかなり複雑な悩みを抱えている。しかも高校生が経験しがちなものを。両親が離婚の危機、親の仕事の関係で何度も引っ越し、恋愛の成就や失恋…etc。それらがなによりもリアルだからきっと感情移入できる人がいる。みんな応援したくなる魅力的なキャラクターばかり。

■"キャラ"が変わっただけ。"中身"は同じ

今作ヒロインのニニは演劇部の合宿の時、代役でヒロインを務めたことがきっかけでミュージカルに興味を持つ。そしてガブリエラ役のオーディションを受けるのだが、自分に自信がなかった。しかも代役で急遽歌ったことしか経験がないでも歌と演技は好き。この姿を見てガブリエラを思い出した。

ニニのオーディション中に停電のトラブルが起こるのだが、リッキーとEJがスマホのライトを当てて彼女を照らす。それがスポットライトのようで、本番を成功させ注目を浴びている彼女の伏線だったのかもしれない。これがシーズン1の1話ラスト。もう心掴まれた。

■HSMファンにはたまらない演出

「HSMの曲を聴いて、自分と重ねて泣く」これはファンの高校生なら一度はある経験なのでは?私も辛い時はあの名曲たちに支えられた。リッキーやニニらもHSMの歌を聴いて泣いていたが、その姿を自分と重ねて私は泣いてしまった。登場人物もHSMファンだから、前シリーズよりも感情移入しやすいかもしれない。同じように悩み、壁にぶつかりながらも成長して、ミュージカルへ臨む。そんな彼らがトロイやガブリエラたちの衣装を着たときは発狂しそうになった。

またHSMのボードゲームが登場する。そこででてくる問題が面白いので注目。これは絶対に盛り上がるので、グッズ化してほしい。

■We’re All in This Together!

みんなで団結するときの掛け声は「What team?」「Wild Cats!」。励まし合うときは「We’re All in This Together」。お馴染みの言葉でみんなが鼓舞し合うのが堪らない。こう言ったオマージュを不自然なく入れるのに、HSMのミュージカルを上演するという設定が生きてくる。これらの言葉でお互い励まし合える仲間っていいな。

■「最悪なリハーサル」は「最高の本番」への第一歩

前シリーズ以上にダメな人たちがいる。それが今作最大の魅力かもしれない。高校生って大人に成長しきっていない状態なため、優柔不断だったり、正しい選択ができなかったりする。その人間的に不完全な部分を美化せずに、そしてリアルに描いている。現代文ではないが、彼らの心情の変化にも注目。

▷リッキーがザック・エフロンに見えてくる
トロイ役でミュージカル出演のリッキー。彼はニニと復縁するためだけにミュージカルのオーディションを受ける。しかもHSMを見たこともない状態で。不純な理由で始め、経験値もないため初めは何もできない。そんな頼りない彼だが、最後はザック・エフロンかのようにカッコよくなる。

▷みんなにとって最高のミュージカルを!
どんな手を使ってでもガブリエラ役をニニから奪いたいジーナ、トロイ役をリッキーから奪いたいEJ。そんな二人は単独で、時には協力して、あの手この手で自分の欲求を実現しようとする。

▷彼女なりにもがいていたジーナ
中盤まではウザいキャラでしかないのだが、抱えていることが分かる。ジーナは親の仕事の都合で引っ越しを繰り返して辛い思いをしていた。それから二人の見え方も変わってくる。ジーナはみんなとなじみ始め、やっと一つになって動き始めた時に引っ越しが決まってしまう。しかも本番前に。

本番は歌が好きでずっと歌いたかったメイク担当のコートニーがジーナの代役に。そこで思い切り自分の歌唱力を発揮する。しかしジーナ考案のダンスがキレキレすぎて出来ない。彼女が彼女にしかできない難易度のダンスにしたからだ。そんな中、なんと会場にはジーナの姿が。ダンスシーンはジーナが担当した。2人が協力してシャーペイというキャラクターを創り上げた。

▷一番成長したのはEJ?!
EJはトロイ役をもらえることを確信していたが、リッキーに奪われてしまった。汚い手を使って取り返そうとすることも印象的だった。本番ではリッキーはEJにトロイ役を譲るのだが、ニニのためを思って自ら役を降りる。しかもジーナに飛行機のチケットを渡したのも彼だった。ミュージカル後には、第1話の頃の自信過剰で傲慢なEJはいなかった。

▷トラウマ乗り越えるミス・ジェーン
ミュージカルの総指揮を執っていたのはHSMに出演経験のあるミス・ジェーン。彼女は端のほうで踊っていたエキストラにすぎないのだが、大口をたたいて、履歴書も大げさに書いてしまう。しかし、ミュージカルのことを一番考えていたのは彼女だ。HSM出演時に唯一の台詞をカットされたトラウマを持っていた。そんな悔しさを持っている彼女がミュージカルにかける思いは本物。訴えられ解雇されかけたのだが、ニニたちの歌で助けられる。しかも本番にはカットされた台詞が急きょ挿入された。

ラスト2話がミュージカルの本番なのだが、涙が止まらない。全員が成長して、みんなにとって最高のミュージカルとなった。

■彼らにとってミュージカルとは

全員に関係していることは「ミュージカルを通して絆を深め、成長出来た」ということ。初めはニニ以外は真面目にミュージカルに取り組んでいなかったが、仲間と最高のステージにするために力を注いでいた。その姿を見て心が温まった。私自身は高校3年生の文化祭が中止になったのでクラス劇ができなかった。もしクラス皆で劇をすることが出来たら、クラスの雰囲気や仲も少し変わったのかな、などいろいろ考えてしまう。

■ニニ、ちょっ、ちょっと待ってよ…。

今作でヒロインのニニ役を務めたオリビア・ロドリゴちゃん。大人っぽさが溢れ出す美しい容姿に、素敵な歌声を披露した彼女。なんと2003年生まれの18歳。私の1歳下?!

■最後に

私の母校の高校での文化祭は在校生のみで実施される。保護者、友人、卒業生は立ち入り不可となっている。ご時世的に文化祭が大規模に開催できない今、これを観て青春を楽しもう!

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『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ミュージカル』シーズン2がDisney+にて配信中



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