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【ショーン・コネリー追悼】カッコいい男たちの魅力が大爆発『ザ・ロック』

マイケル・ベイが監督した『ザ・ロック』。そんなバカな!って思ってしまうくらい痛快なストーリーなのだが、キャストがみんなカッコいい!貫禄のあるエド・ハリス、若かりし頃のニコラス・ケイジ、そしてショーン・コネリー。当時のハリウッド俳優の一番かっこいい3人を集めたのでは!と思えるキャスティング。

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■『ザ・ロック』と私

受験期の夏休み。気分転換に楽しい映画が見たいなぁと思ってYouTubeチャンネル「シネマンション 」の企画「胸スカ映画特集」を見ながら面白そうな映画を探していた。その時「ジャケット」「タイトル」「キャスト」「製作陣」「ストーリー」全てにおいて観たい!!と思わせるものだった。結果、今まで見たアクション映画の中でもベスト級に良かった。

昨年11月にこの世を去った名優ショーン・コネリーさんのこともあって、今作が午前10時の映画祭のラインナップに初めて加えられた。

詳しくは「アンタッチャブル」の記事に詳しく書いてあるので合わせて読んで欲しい。

■年齢とともに重ねた経験が光る!
渋くてカッコいいショーン・コネリー

今作を観る前「小学生の時に観た「インディージョーンズ/最後の聖戦」に出てる人も出てるんだよな」くらいにしか思っていなかったし、彼の名前がショーン・コネリーだということもその時は知らなかった。

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今作の押しキャラはショーン・コネリー演じるジョン・メイソン。当時66歳とは思えないくらいカッコいい。当時の彼は私の祖父母くらいの年齢。そんな人をカッコいい!と思ったのは初めてで、これがきっかけで枯れ専(渋いイケオジ好き)になった

メイソンは昔活躍したイギリスの元スパイ。その設定は007を想起させる。「007は2度死ぬ」で一度降板した後「007ダイヤモンドは永遠に」「007ネバーセイネバーアゲイン」と2度帰還している。2度あることは3度あると言われるが、今回はショーン・コネリー007への3度目の帰還とも言える。当時は5代目ピアース・ブロスナンにバトンが渡った頃だった。5代目が活躍している裏で、初代も負けずに活躍しているのが胸熱

国家機密のフィルムを所持していたメイソンは存在を消され幽閉される。しかしアルカトラズ島について知っている唯一の人物として作戦に加わる。アルカトラズ島を占拠した海兵隊たちはサンフランシスコに毒ガスミサイルを撃ち込むと脅迫してくるのだが、そのにはメイソンの娘が住んでいた。メイソンが協力していたのは娘のためでもあったのだ。逃亡を図った時もまず訪れたのは娘のところ。スパイとして何十年間も幽閉されてても父親としての心はあるのが素敵。

■化学オタク×元スパイの最強タッグ

今作の見どころの一つはメイソンとグッとスピードの関係だろう。銃どころか酸素ボンベも使えない、現場経験のない化学オタクのグッドスピード。彼のことをメイソンは軽く見ていた。「頼むからドジらないでくれよ」などと強く当たるシーンも印象的だ。しかしメイソンとの戦闘を通して成長していくのがカッコいい。メイソンには娘が、グッドスピードにはガールフレンドが。それぞれ守らなければいけない大切な人がいる。そのために命懸けで海兵隊相手にたった2人で戦っている。その姿がカッコいい

■ビックバジェットに出まくり!
若々しいニコラス・ケイジ

借金返済のためか、B級映画を中心に出演するニコラス・ケイジ。しかも最近は顔芸が多くてコラ画像やGIFでは世界中の人たちから遊ばれている。『ザ・ロック』の頃は大作に出てたのに。好きな俳優の1人なので今後はビッグバジェットにたくさん出て欲しい。個人的なお気に入りは「ナショナル・トレジャー」(近日、記事投稿予定)。

■国を愛し、戦った将軍

「彼はテロリストなんかじゃない。軍人だ」これはハメル将軍と接触した後にメイソンが言った言葉だ。みんながテロリストだと思っていた彼の彼の本性をメイソンだけは見抜いていた。しかも目を見ただけで。愛していた祖国に裏切られ仲間を失った。彼の考えていることは正しい。賠償金を遺族に支払うのは秘密裏に行うことだってできたはず。拒否する政府に対抗するのは当然の行動。しかし方法は間違っている。毒ガスミサイルを強奪し、罪もない観光客を人質に、サンフランシスコを攻撃すると脅迫するのは本末転倒。しかし極悪の敵ではなくバックボーンがしっかりしているから、ストーリーにより深みが出ていた思う

■倫理観のかけらもない政府

今作の元凶は間違いなく政府。しかもしていることがおかしい。海兵隊を見殺しにし、賠償金も払わなかった。いくら極秘任務だからとはいえ、何かしらの対応はするべきだろう。しかもメイソンを利用したいだけ利用して捨てる。契約書も無かったことに。これはいくら囚人相手でも人権侵害だ。挙げ句の果てに物語終盤、作戦失敗と判断し80人の人質と人夢中のメイソン&グッドスピードを巻き込み、アルカトラズ島もろとも破壊する命令を下す。しかもグッドスピードのガールフレンドの目の前で。彼らの倫理観を問いたい。この政府のお偉いさんがウォーマック。彼はメイソンの存在を消し優勢したことから目の敵にされている。ウォーマックはメイソンにハメられ腕を痛めるのだが、これがスカッとする。

■最後に

恐らく、最近の若い人たちは『ザ・ロック』を観たことがないどころか聞いたこともないと言う人も多いと思う。学生だとショーン・コネリーの活躍はリアルタイムで見れていないし、ニコラス・ケイジもB級中心のため触れる機会はあってもGIFくらいだろう。しかし今作は本当にカッコよく面白い隠れた名作。「トランスフォーマー」のマイケル・ベイが監督しているのだから間違いないだろう。見たことない人は是非是非見て欲しい。残念ながらサブスクで配信されてきないので、レンタルして観てくださいね。

【予告】午前10時の映画祭11
次の作品は「ティファニーで朝食を」!

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