小規模事業者とマイナンバーカード
まだまだ普及には難題が多い「マイナンバーカード」ですが、小規模事業者ならではのメリットがあったので、ご紹介します。
このメリット部分は「会社の事務作業も自分でやっている経営者」に特化したものですので、その点ご承知おきください。
会社の印鑑証明書をオンラインで取寄せできる!
登記事項証明書は、オンラインで結構簡単に取寄せできるのですが、印鑑証明書は簡単でない!
なぜなら、登記事項証明書はもともと「誰でも取得できる」ものなので、発行に対してガードがないのですね。
対して印鑑証明書は、印鑑カードなるものが必要なのと、法務局で発行機を操作するときに、代表の生年月日入力が必要だったり。
そんな面倒な印鑑証明書を、オンラインで取寄せ可能なのは、ご存じでしょうか?
申請用総合ソフト
というものがあります。
実はソフトウェアをPCにインストールする必要があるので、ここからして面倒ではあるのですが、とにかくやってみようということで、果敢にインストールしてみました。
インストール後、ソフトを起動するとユーザーとパスワードを求められます。こちらは「登記ねっと」に登録してあるものを使うので、過去に「かんたん証明書請求」を行ってるかたは、そのまま使ってください。初めての方はユーザー登録を。
インストールとか諸々設定などあるのですが、それはソフトのヘルプを見ていただくとして、注目したいのがこれです。
書類の交付を受けるためには、自己を何等かの方法で証明する必要があるのですが、これまで法人については、様々な「認証局」なるところに申請をして、電子署名を交付してもらって、それをICカードで読み込ませるとかPCそのものにインストールするとかが必要で、その上その電子署名は有料かつ高価で、年に数回印鑑証明書を取寄せるだけなら、正直いって交通費払って法務局行ったほうが全く面倒がない、という状況でした。
しかし!なんとマイナンバーカードがそのまま使えるようになりました。マイナンバーカードなので、個人が所有する証明書ですから、第三者に貸すなどのことはご法度です。なので、このような手続きを自分で行う小規模事業者の経営者限定の手段ということになります。
マイナンバーカードを証明書として登録することは、やはり手間のかかる作業ではありますが、証明書を交付・維持するのに手数料はかかりませんから、大変お得な手段であると思います。
また、マイナンバーカードを電子的証明として利用するには、マイナンバーカードの有効期限とは別に、有効期限が設定されているので、その点についても注意したほうがよいです。
なにかと文句を言われがちなマイナンバーカードですが、小規模事業者や個人事業主については、「個人」の特性が強いので、今後は商業の領域でも活用が進む可能性があると思います。まだお持ちでない方は、これを機会に検討されてはいかがでしょうか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?