【企画参加】#花火の一枚
私はあまり花火セットというものを買ったことがない。
大学生の頃は花火大会に花火を見に行くのが定番だったし、河原で花火禁止だったこともあって、「花火を買って遊ぶ」というのはほとんどしなかった。
だから、この山盛りの花火が詰まったセットをドラッグストアの店頭で見かけて度肝を抜かれてしまった。
撮った!!
私の中で、花火といえば、お菓子の卸問屋で遠足用の300円分のお菓子を選ぶ感覚で買うものだった。
何故なら、小さい頃は近くの花火屋さんで小さなカゴを手に、「いくらまで買っていい?500円?」などと親に尋ねて、「これは何?あれはやったことない。これは怖そう、回る。」などと言いながらうろうろ吟味していたからだ。
結局、定番の手持ち花火と線香花火は外せないのだが、時々違うものを織り交ぜて買ってみたりした。支払いの時、商品棚の向こうで、座敷に座っているお爺さんかお婆さんが、いつも「あと50円分好きなの選びな。」と言ってくれた。
そして、毎回パァっと気持ちが弾んで、「ありがとう」と言って棚の中を真剣に覗き込むのが定番だった。
だから、どどん!と売っている花火を見ても、なんだか私の中では、それは、ちょっと、花火ではないのだ。事実、花火なのだけれど…。
花火をするまでの一連の体験があって、浴衣を着せてもらい気分を盛り上げ、線香花火がいつまで保つか競争し、燃かすがジュワッと音を立てるのを聞くのが醍醐味なのだ。
花火を選ぶ、という体験はもしかすると貴重な体験だったのかも。そこには暑さを忘れる、和やかな時間があった。
あこはるかさんの企画に参加させていただきました!
花火大会に行っても、あまり写真を撮らないので、今回も参加出来ないかなぁと思っていたのですが、まさかのドラッグストアでバッチリ目が合ってしまいました!
贅沢な花火時間をくれたあのお店はまだあるのかな。
また寄って確かめてみなくちゃ。