虫キチガイだった、僕の誓い
「虫キチガイ」。そう言われるほどに、小学校時代の僕は昆虫が好きだった。夏はクワガタやカブトムシ、秋はカマキリやバッタ、というふうに、季節の昆虫を捕っては飼育していた。
近所の同級生にもそういうやつらがいて、僕ら3人には「秘密基地」があった。そこではミヤマクワガタが捕れるのだ!誰にも教えない、奥の里山。
ある日僕らは大漁で、そのあくる日、同じく大漁を期し、胸の高鳴りを抑えて、遠い道のり、自転車をこいだ。田んぼを脇に農道に入り、いよいよ最後のカーブ。そこを抜けたら「秘密基地」は目の前だ。
・・・そこに広がっていたのは、死の光景。昨日まで青々と葉を茂らせていたクヌギやコナラが切り倒されて、丸太に積まれている。しかも燃やされて、弱くて白い煙を吐いていた。自然の屍がそこにあった。
僕らはしばし、あんぐりと口を開けていた。何が起きた?わからない。どういうことだ?これは。・・・思考が停止していた。虫キチガイの少年達にとって、強烈すぎる体験だった。
しかし・・・
僕は誓った。
「大人になったら、環境を守る仕事に就くんや!」
これが私の原点となる。
そして、精霊との出会いとなる。
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