その神社に行ってみる
いつもより早く家を出て、僕は、草刈りの現場にほど近い「埴安姫神社」に向かう。
道中、朝日が上り、
朝日と共に働いて、夕日と共に家に帰る。
そんな言葉が胸に浮かぶ。
なんとも言えない心の豊かさを感じながら、僕は車を走らせる。
神社の森が見えてきた。
早起きの農家さんが、田んぼを見回っている。
僕は鳥居をくぐり、眷属に挨拶して、神殿に向かう。
ここにきた理由を話し、手を合わせる。
特に姫の言葉が聞こえるわけでもない。
少しゆっくり歩いて、眷族を前に僕は内観する。神の啓示は何だったのかと。
ふと気付いた。
道中の自分の気持ち。
・・それか?
日が出たら働け。日が落ちるまで、一心に働け。
これが神の啓示なのではないかと。
僕は現場に向かう。
そして、日が落ちるまで、一心に草を刈った。
他楽。
働け、一心に。