現代性とは何か? 「ドライブ・マイ・カー」と「ワーニャ伯父さん」(2021年執筆)
『ドライブ・マイ・カー』で西島秀俊演じる舞台演出家・俳優の家福悠介が、映画の中で上演 する2つの舞台作品をどのように演出しているのかに焦点を当てながら、『ドライブ・マイ・ カー』について解き明かして行きたい。
この映画のなかで家福悠介が演出・主演を手がけるのは、サミュエル・ベケットの『ゴドーを持ちながら』とアントン・チェーホフの『ワーニャ伯父さん』である。 『ワーニャ伯父さん』は1899年にモスクワ芸術座で初演、『ゴドーを待ちながら』は1953年に ロジェ・ブラン演出により、