3月の観劇2作品:世田谷パブリックシアター「ハムレット」、東京芸術劇場シアターイースト「カスパー」
長雨にも負けず、桜が見ごろですね。先日、目黒川で、四季を愛でるひとときを過ごしました🌸🍾
さて、3月は野村萬斎演出の「ハムレット」、ウィル・タケット演出の「カスパー」を観劇致しました。どちらも演出家の才にうなる作品、拝見できてよかったです。
まずはハムレットから🍷
シェイクスピアを探求し続ける、演出家と専門家がタッグを組めば、自ずと納得!の芝居空間でした。
今回は萬斎さんのご子息・野村裕基さんのハムレットにお父上もクローディアスでご出演、翻訳はシェイクスピア研究ご専門の教授・河合祥一郎さん。
ずらっと選り抜かれたキャストが並び、開幕前から充分すぎる意気込みが迫ってくるようで、実際唯一無二の個性が役柄に乗って、今伝えたい、繋ぎたい思いが強く伝わってきたように感じました。
女性は二人しか登場しない作品なのですよね。
ガートルードの若村麻由美さんは魅せ方の技術が秀逸だと思いました!✨クローディアスの陰謀を何も知らなかったとはっきりわかる仕ぐさに漂う負の感情、息子を守るために毒入りのお酒を飲み干すシーンはなんとも哀れで、拝見するたびジーンときてしまって💧いました。
もうお一方、今回オフィーリアを藤間爽子さんが努めることで応援に馳せ参じたわけですが、ハムレットととの若いお二人の純愛がよかった✨
どこまでも"和"の世界観、この演出家でのオフィーリアが、日本舞踊の身のこなしをベースに、気がふれる場面もギリギリを保つ品の良さ✨魅せてくれました。
世田谷パブリックシアター芸術監督の白井晃さんと野村萬斎さんのアフタートークも、とても充実していました!
古来からの芸道の伝承と、シェイクスピアが上演され続ける時空が、未来永劫続くような感覚を覚えたように感じます。
白井さんはさすがの舞台人✨その場にいなくては体感できないことを心に刻んでくださいます😊
3月6日プレビュー〜19日まで世田谷パブリックシアター、25日江戸川総合文化センター、29日枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホールにて大千穐楽、お疲れさまでした。
転じて「カスパー」はとても抽象的な印象。
舞台初出演の主演・寛一郎さんに、
「ピサロ」を手掛けた演出家・ウィル・タケット、また「ピサロ」に出演されていた首藤康之!下総源太朗‼︎萩原亮介‼︎!各氏ご出演と✨うれしくなってしまいまして、初日に勇んで4列目で拝見したところが😞かなりの難解さにすっかり呑まれて途中意識がございません!申し訳ない🙏でもどうしても気になって、30日18:30リベンジしました。後方で拝見した方が、俯瞰して捉えることができてよかったです👍
英国ロイヤルバレエ団のウィルさんならではのステージング・冒頭のパペットのような動きをはじめ、カスパーの手足になる5名ははたまた五感か?、空間の使い方や音響効果が立体的。
長く世間から隔離されていた一人の青年が"調教"する者たち=世間(か?)と関わる経緯が、こちらのわかろうとする想いをことごとく跳ね除ける。まるで伝わってこない難解な言葉の羅列が洪水のごとく延々と……続く。のは、カスパーにそのように聞こえているからなのか。。このような未知の世界への化学反応を、カンパニーで挑んできた総合力に拍手を贈りたい👏👏です。
彼が葛藤の末に混乱の極地に立たされた瞬間、もしかしたら哀しいけれど命を絶ったかもしれない……、いや再び引きこもったかも。でも、その想いを生きる希望に代えたのかもしれない……そうだ、そう思いたい!
カスパーを自分自身に置き換える余裕はなかったけど、一緒に考える時間は貴重でした。
19日初日〜31日東京千穐楽の、これから大阪で一公演ありますよ!東京千穐楽は錚々たる方々で客席も華やかだったようですね💐
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