大学教員という絶望的な仕事について

民間や官公庁から、大学はラクそうと移ってきた人は知りませんが、普通に修士博士と出てる大学教員は研究がしたくて大学で働きます。
でもまあ研究所ではなく大学なので、講義や院生の指導や入試やオープンキャンパスの運営、お生徒様の生活指導やモンペからのハラスメントに耐えることなど…研究以外の仕事もあるのは仕方ないとは思います。

逆に大学は「研究したけりゃ、講義も入試もお生徒様やモンペからのハラスメントも…すべて耐えやがれ」と「研究」を人質にして、教員を定額働かせホーダイの無権利状態に追いやります。

私は男子学生からのつきまといやセクハラ、暴言、強要などの被害を受け、体調を崩しました。
加害学生は学習権を振りかざし、問題を起こしていない他の学生と同じ生活を保障され、その裏返しで私は彼から自衛することを強要されました。
そういう緊張状態で無理して出勤する中で、大学側からの度重なるセカンドレイプもありついに体調を崩しました。

理由を問わず、体調を崩した人は休んだり業務を減らしたりすることは普通だと思います。
でも、大学教員は「研究」が人質である以上休めません。
研究以外の部分で負荷を減らし、研究はできるように…などという配慮は、国が喜ぶキラキラリケジョママさん研究者なら知りませんが、文系女性には一切ありません。

そうこうしている間に、体調が悪化しすぎて、研究自体しんどくなりました。
私の分野はどうしてもフェミやジェンダー、あるいはトラウマや被害に関する話題を扱わざるを得ず、その都度、自分の被害を思い出すとともに、同じく被害でありながら、加害者が男子学生様、被害者が女性教員であると、「男性から女性への暴力」というフレームの埒外に置かれ、支援も連帯も受けられない現実に打ちのめされます。
なので研究も無理になりました。

研究も無理になった研究者に、同業者は冷たいです。
皆、「ライバル1人脱落」と嬉々として離れていきます。
今まで頑張ってきたことなどお構いなしです。

「弱さで繋がれる社会を」という思いが研究の原動力の一つであっただけに、「ハラスメント被害以後も知らず知らずに無理しすぎちゃったみたい…」と勇気を出して言っても誰も助けてくれない、研究者の世界の嘘と欺瞞が極限まで無理になりました。

あの男子学生が私に付きまといや待ち伏せ、セクハラ、暴言、暴行、彼に代わって不法行為をするよう強要し断ると激昂、面会を求めて研究室のドアを殴り怒鳴り散らす…などしなければ、今も研究が好きだったのかもしれません。
でも、今は研究者という人生を選んだことに後悔しかありません。

ほんとうにこんな人生いらないです。

※私は上に書いた件以外でも、女子を含む学生から複数の被害を受けており、学生・生徒の立場の人からの質問、相談は性別問わず一切対応できません。
あらかじめご了承ください。

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