「お母さんらしさ」なんてなくていい
子供を産んだ後、暗黙に求められた「お母さんらしさ」に息が詰まりそうな時期がありました。
髪は短く(本当はロングが好きなのに)
服装は身体のラインを拾わない服
スーツは紺
胸元が空いた服NG
化粧薄め
手作り料理
手作りの幼稚園グッツ
三歳神話
自分の事より子供の事
「こうするべき」「こうあるべき」という価値観がたくさんあって、戸惑いました。
この「お母さんらしさ」と言う名の同調圧力や価値観に沢山の女性が縛られていて(縛られている事にも気付かずに)、子供を産んだ時から、理想の母親になろうとする。
期待される役割を「どうして必要なのか」を考えずに受け止めていくと、いつしかそれは「こうあるべき」という本人の価値観に変わっていく。
世間が求める「らしさ」の中に入っていることが安心で、そこから、外れる事を恐れているのかもしれません。
そして「理想の母親に育てられれば、子供は幸せ」という脅迫観念が母親をさらに縛るのだと思います。
でも、自分の意思で自由に生きたいと思っていた私にとって、理想の母親像に縛られる事は、とても息苦しい事でした。
子供を産んだだけで、私自身は何も変わっていなかったからです。
専業主婦を経て、30代で再就職した後、働くお母さんとなった私は、かつて私を悩ませた「お母さんらしさ」に再度苦しめられる事になりました。
小さい子供がいて、仕事をすると言う事は、「理想のお母さん像」に反する事が多くなったからです。
「お母さんらしさ」は、好きな仕事を求めてバリバリ働くお母さんは想定外の産物だったからです。
小さいうちから保育園に預けるなんて可哀そう
子供を犠牲にして働く必要あるの?
母親は子供と一緒にいるべき
病気の子供を預けて仕事に行くなんて母親失格
子供は母親が仕事でキャリアアップすることなんて望んてない
次々に押し寄せてくる「お母さんらしさ」の価値観
初めての子育てです。
大事な子供の将来を自分がダメにしてしまうのではないかという不安と強烈な罪悪感にさいなまれた時期もありました。
バリバリ仕事をしたい自分は、母親として失格なのか。悩んだ時期もありました。
悩みながら、諦めきれずに仕事をつづけた結果…
母親が自分らしく自由に生きている方が子供も幸せ
「母親らしく」はいつからか「父親らしく」「子供らしく」と相手も縛る
「らしさ」に翻弄されるのは自分に自信がないだけ
子供の人生に入り込みすぎる母親はかえって子供を苦しめる
子供の人生に自分の成果を求めて、翻弄されてはいけない
という事に気が付きました。
自分の人生も子供の人生もそれぞれ独立したもので、自分の意思で歩んでいくものなんだから、周りが求める「お母さんらしさ」に合わせる必要はなく、「自分はどうしたいのか」「自分はどうありたいのか」を守りながら、子育てをするのは悪いことじゃないと。
様々な「らしさ」の価値観に押し潰される事なく「自分はどうしたいのか」「自分はどうありたいのか」を守りながら生きていく方が家族はハッピーだよと伝えたいのです。