【クリアレビュー】面白いが極めて惜しい野心作【PS5T】
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初めましての方は、初めまして。
最推し彼女は一二三ちゃん。ユキヒメと申します。
2023年11月17日に発売された『ペルソナ5 タクティカ』は、アトラス大人気作品「ペルソナ5」スピンオフ作品だ。
そしてシリーズ初の「SLG」である。
過去3DSで発売されたお祭りゲー「Qシリーズ」のようなデフォルメされた怪盗団たちが新キャラクターたちと異世界で奮闘するストーリーは、いつものペルソナらしくあり面白いものだったがその反面長いロードや、荒削りなバトルシステムに若干ストレスを感じる作品となっていた。
さて。今回は「ペルソナ5 タクティカ」について語りたいと思う。
（※Switch版）
☩ペルソナらしいストーリー
ストーリーの時期は三年生たちが卒業を控え、主人公が故郷に帰る日が迫った1~3月くらいの話しだ。
ルブランでいつものように集まり談笑していた怪盗団たちであったが、突如として、異世界に迷い込み最初の支配者マリエに襲われたところを新キャラクターの「エル」に救われた。
エルは自分勝手な支配をするマリエから人々を解放する為に戦う革命軍のリーダーだ。
主人公こと、ジョーカーは元の世界に帰る方法を探す手伝いをして貰うかわりに、エルたち革命軍と共にマリエを倒すことになる。
ペルソナ5でお馴染み"取り引き"だ。
道中、現実世界で行方不明となっていた政治家春日部統士郎と合流。
彼も新キャラクターで、Qシリーズで例えるなら、ひかりと玲ポジティブのキャラクター。
統士郎が自分の"心"と向き合い成長していく物語。
いつもの"ペルソナらしく"挫折し成長していく姿はとても面白かった。
最近のゲームでは珍しくフルボイスじゃない。
メインストーリーであっても急にボイスがなくなり「あー」「うー」だけになる。
当然だがクエストやサブストーリーではボイスすらない。
一応その辺の代案として、ムービーと一枚絵が沢山用意されていた。
メインストーリーがフルボイスじゃなかったのは正直残念だったが、結論としてはその他で補えたのでわたしは満足だ。
☩シュミレーションRPGとは名ばかりなパズルゲーム
本作はペルソナシリーズ初のSRPGとなっている。
今年はあまり目立ったSRPGが無かったためかなり期待していたのたが、蓋を開けてみれば「マリオ+ラビッツ」の劣化コピー。
本編だと4人PTだが、本作では3人で戦う。
戦闘はコマンド選択ではなく遮蔽物に隠れながら銃で討つか、スキルで攻撃するか、あえて動かないかを考えながら戦うことになる。
動かないことが吉なのは、そうすることで力を温存し次のターンが強化されるからだ。
スキルは属性相性がなくなったかわりに麻痺などのデバフ効果を与えられ、敵を吹き飛ばしたり引き寄せたりなど出来るようになった。
ペルソナ5にあったクリティカルを取るともう一度行動や全員で総攻撃を仕掛けるなどお馴染みの要素もある。
敵にも個性があり、ゴリラの様に力の強いやつ、力士のように"なんでも"ぶん投げるやつ、傘でガードする正面無敵マン、攻撃をすると位置を入れ替える忍者などなど……敵に合わせてメンバーを変えたり立ち振る舞いを考えたりと、忙しいが逆にそれが楽しい。
これだけだと、普段からSRPGをやる人ならば面白そうだと思われるかもしれないが、実際は初見の時だけのお楽しみで、後半は最初の応用ステージとなっているのだ。
ステージは、キングダムごとにしか違いがないのだ。
手抜きとまでは言わないが全部使い回しで、コツさえ掴んでしまえばものの数分でクリア出来てしまう。
RPGの一番の楽しみボス戦は決められた手順通りにこなす完全にイベント戦。
48ステージしかないのも物足りないと感じた要因の一つ。
1.690円もするDLCも6ステージしかないらしい。
まあ……あちらはスプラトゥーン的なギミックでメインステージとはまた別の意味で楽しそうではあるが。
クエストは全部で15ステージ。
こちらは初見クリアできるものから攻略を見ても出来ないものまであってめちゃくちゃ面白かった。
クエストの15ステージ。これだけ面白いのが作れる実力があるのならメインの48ステージも頑張って欲しかった。
とゆうより個人的にはQ3か、Qシリーズの移植版を出して欲しかった。あっちの方がSEGAの看板「世界樹の迷宮」だから博打しなくても安心して楽しめるからだ。
マップ移動のストレスの溜まる長いロード時間も含めもう少し力を入れて欲しかったところである。
☩ただのオマケとなってしまったペルソナ合体
ペルソナシリーズで、やはりベスト10に入る人気要素は"ペルソナ合体"じゃないだろうか？
今作はスピンオフ作品という事もあり、普段のペルソナともう一体サブペルソナを装備することができる。
ペルソナはステージクリアのランダム報酬で手に入るのだが、今作にはレベルを上げる必要がない。
高難易度ではまた話が変わるが、ノーマルや低難易度じゃまず要らない。ふつうに出されたものを全てクリアして行けば全然余裕で最後まで行ける。
今作はアトラスファン（コアユーザー）向けというより、普段あまりゲームをしないライトユーザー向けに作られているように感じる。
低難易度であれば（メイン+クエスト込みで）7~8時間くらいで、レギオン一個クリアまで行くことができる（台詞早読み）。
話を戻し今作のペルソナは固定スキルと引き継ぎスキルの二つしかない。
自動で発動するバフ系か、SPを消費する攻撃・バフを覚えさせるか……まあいろいろあるが低難易度だと固定ペルソナのスキルでどうにでもなる為、ステータスアップの恩恵くらいしか存在意義を感じない。
ハードくらいになると、範囲攻撃が仲間にも当たるようになる為、アトラスらしい無慈悲でヒリヒリとした戦いを味わうことができる。
☩総評:システム面に難ありだがペルソナシリーズが好きなら買って損はなし！
ロード時間がかなり長いのでSwitch版はおすすめしないが、ペルソナ5から続く物語という事でファンなら楽しめること間違いなし。
逆に本編を知らないとついていけないのでは？ という不安も思う。
まだやった事ない人には是非まずは本編から！ と、言いたいが特にやり込んだわけでもなくふつうに遊んで100時間コースのゲームを進めるのは酷か？
あとは絵柄や戦闘システムが違う為戸惑う人も多いようだ。
自分もQシリーズを遊んだ身からすると、どーしても比べてしまい低評価をつけがちになるが、これはこれでひとつの作品として成り立っていて面白いと思う。
"ふつう遊べて、ふつうに面白い"
それが一番難しく大事なことなのだ。
ストーリーは分岐もなく一本道で、二周目を遊ぶ前提に作られてない為、引き継ぎ要素が少なすぎるのもまた難点だがまあ……その他諸々目を瞑ればふつうに面白いため全てのペルソナファンにおすすめしたい作品だ。
点数をつけるとしたら、
10点満点中……8点だな。-2点はロード時間の長さ。
PS5版なら、そこまで長くないそう。
買うならPS5版らいしぞ。
最後まで遊んだプレイ日記もある為、良ければそちらもどうぞ。
（公開さした準備中……）
《マリエキングダム》
《ヨシキキングダム》
《2024年1月1日以降公開》
【ペルソナ5 タクティカ クリアレビュー】
2023.11.25.fen.
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