#26【プレイ日記】Fate/Samurai Remnant(フェイト/サムライレムナント)
20231019.
前回までのあらすじ──
神奈川湊での一戦から一夜が明け。
"あの場に居なかった逸れ"の情報を求め若旦那の元へ。
若旦那曰く小石川の方で術にかからなかった逸れの気配を感じたと云う。
協力的なサーヴァントだといいが……。伊織とセイバーは、まだ見ぬサーヴァントを勧誘しに小石川へ。
-三章 見えざる魔手-
災禍逃れし英霊を求め
彼の若旦那によれば、だ。操られていない逸れが小石川にいると云う話だったか……?
セイバー曰くサーヴァントの気配はあるらしい。
だがすぐ見える範囲に姿はない。
既に、狂を発しているやもしれない。油断は禁物。
それに正気であっても味方になってくれるかどうかは──ソレは唐突に現れた。
泰然とした様子で、伊織たちの前に現れたのは鷹の魔女。小石川に陣取る逸れのサーヴァントだ。
魔女は伊織たちを歓待すると云うが、その目は笑っていない。
手製の麦粥を馳走すると云っているがどう見ても毒入りだ。
一口食べただけで、たちどころに傷が塞がり、老人が若さを取り戻すなど有り得ない。
飯の事となると、前のめりになるセイバーを抑え魔女の誘いを断る。
だがまあ……なんというか。それが魔女の逆鱗に触れてしまったらしい……ああ美味しそう。
強硬な手を使わせてもらう。と、云う魔女を警戒していた筈なのに気づけば美味しそうな粥が目の前に。
早く……!
早く口の中に入れておくれ……!
──ぱくり。もぐもぐ。ごくり。
「どうたい? 私のキュケオーンの味は!
豚になってしまうほど、美味しかったろう?」
なんということだ。主人公が豚になってしまった。
これでは盈月の儀もままならない。カヤになんて云えばいい? 貴女のお兄さん豚になりましたよ、と? ……カヤ泣くぞ。
魔女もまた自分の拠点を護る為だったのだな。
ここはすこし前まで地右衛門が拠点として使っていたが、彼らがいなくなってからは御家人やら怪異やら、いろいろ迷惑な客ばかり来ていたらしい。
南蛮の神でもある魔女。話せば解るサーヴァントだった。
キュケオーンの呪を解くため、薬草「モーリュ」を探すことになった。「モーリュ」は南蛮のものだがなぜか日ノ本でも採れここ小石川にも自生しているらしい。
豚の鼻はよく効く。伊織豚を操作して「モーリュ」を四つ探す。
進むべき方向に光が伸びて行く。それを追いかけていればいい。道中怪異にも襲われるが。 ……それはそれ。これはこれ。
「モーリュ」四つ集めるとすぐに魔女は薬を作った。
その効果は抜群で何も後遺症がないのが不思議なくらい元に戻った。
魔女こと、真名「キルケー」はこれより伊織に助力することを約束した。
愛豚候補として。
あとキルケーが云っていたが、本来日ノ本と縁もゆかりも無い遠き地からサーヴァントが喚ばれることはない。
魔女から見ても盈月は、理論をきちんと理解しないまま、枝葉のかたちだけを模倣した、出来損ないだと断言した。
願望機としての力は多少なれどあるようだけど、とにかく無駄が多い! 美しくない! 整ってない!
凡夫には何をいっているのはまるで解らないが、大魔女さまから見れば此度の盈月は我慢ならない程に良くない出来らしい。
贋作に叶えられる願いなどに意味はあるのだろうか。
-戯れの幕引き-
──江戸某所。土御門泰広と、紫の髪をしたサーヴァントが話している。
盈月の儀──それは南蛮の聖杯を模試て土御門が創りあげた術式。
断片的な記録だけで、土御門が盈月の儀を創りあげるに至ったらしい。サーヴァントは編纂の美麗さよりも、その執念さに感服するよ。と褒めたたえた。
──が。やはり盈月とは大元と比べれば劣る欠陥品。
器が願望機としての役割を果たすのに、英霊の魂を捧げねばならない。それは同じ。
だが、願いを叶えるのに十五騎分もの魂は無用。
精々四、五騎分の魔力、そして──月を満たす「最後の一騎」。それさえ捧げてしまえば、十分に叶えられる。
もっとも、世界を救うには至らない。精々がこの国で、奇跡を起こす程度だが。
では、何故「逸れ」が召喚されるか?
白壁の微瑕というもので、土御門でも召喚は防げなかった。ならばむしろ、大いに利用するまで。と、先刻の神奈川湊の一件が起きた。
盈月には、召喚された英霊たちの霊基に干渉、支配する権限が仕組まれている。
前のでは、一部の逸れにしか効果のなかった術式だが。土御門は不敵に嗤い──。
「では……戯れは、これにて幕引きよ。」
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