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2022年11月の記事一覧
空也上人がいた 山田太一
今を老いる老人にしか書けない小説、
更に言うなら大衆に向けた創作で糊口をしのいできた老人にしか書けない小説だった。
昨今、娯楽が細分化され、各ジャンルが満たされまくっていいるからこそ、最近書かれた小説のほとんどが、文学好き以外の人々の心を喜ばせないものであるのに対し、この小説は今を生きる人々に開かれたものであると感じる。
「ふぞろいの林檎たち」を執筆していた頃から全く感性が曇っていない。脚本だ
TUVALU ファイト・フェルマー
アントンは生まれ育ったプール、つまり人工の海という父親に庇護された環境で、与えられた仕事をこなし続けている。
しかしトラブルの解決のため、父親の元を離れて、生まれて初めて家の外へ飛び出すことになる。
そしてアントンは父親無しでも生きていける強さを得て、夢だった航海の旅に出る。
本物の海は、汚れも波も本物で、これからは誰も守ってくれない、自分で全て決めねばならない。
シンプルで王道の筋書きに