第34回牡丹餅句会

牡丹餅句会主催者・選者、雪上牡丹餅の第一句集『川柳句集 降ってきたリンゴ』

第二句集『川柳・ジュニーク句集 摘んできたいちご』

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第33回牡丹餅句会には6名のご投句がありました。
続くってなんかすごいですね。
いいね、リポスト(違和感…)して頂いた方含め、皆さんありがとうございました。
以下、入選句発表と選評、軸吟、選外評、総評です。
題は、「ミシン」。


入選句

ミシン目に沿っても切り取られぬ縁/片羽雲雀

生涯のパートナーとの関係ってまさにこんな感じなのではないか。そもそもは他人。完全にくっついている訳ではない。そこには「ミシン目」がある。
だけど「切り取られ」ることはない。なぜかくっついたまま。そのなぜかを言語化することは難しい。動物としては同じパートナーと何十年も添い遂げるなんてちょっと異常。だけどそれが人間なのだろう。

軸吟

ガガガガガ隣人の斧/雪上牡丹餅

選外評

ゲートルを縫うミシンなら針を折れ/春舟

「針を折」る必要性が分からなかった。

税理士の背骨が付いているミシン/湊圭伍

弁護士でも、司法書士でも、行政書士でも、弁理士でもない。「税理士」。税って歴史振り返るといろんな形がある。米とか。もしかしたら「背骨」を納める税と間違えているのかも。

呼ぶのならミシンと呼んで ぜったいよ/肺

別に「ミシン」でなくても良いのでは?

二月には二月のミシン没句集/いつき

四月、五月、九月でも音数は大丈夫。なぜ「二月」か。「ミシン没句集」とは何か。題「ミシン」の句会の「没句集」だろうか。それなら題詠ならいくらでも「没句集」ができる気がする。「ミシン」でなければならないのはなぜか。

縫合にミシンを使う手術台/西沢葉火

想像しただけで痛そう。いや麻酔はしてるんだろうけど。前の部分が「手術台」にかかっているということはそもそもミシンで縫合するのが前提の設計なのだろう。ここで手術を受ける人はみなミシンで縫合される。…患者というより被害者?

お知らせ

次回は第35回牡丹餅句会です。
題詠1句。題「巫女」投句締切2/24㈯23:59

次々回は第36回牡丹餅句会です。
題詠1句。題「サイコロ」投句締切3/2㈯23:59


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