第30回牡丹餅句会

牡丹餅句会主催者・選者、雪上牡丹餅の第一句集『川柳句集 降ってきたリンゴ』

第二句集『川柳・ジュニーク句集 摘んできたいちご』

絶賛発売中です(自称)。ぜひ読み比べてください!

第30回牡丹餅句会には8名のご投句がありました。
ちょっとホッとしました。
いいね、リポスト(違和感…)して頂いた方含め、皆さんありがとうございました。
以下、入選句発表と選評、軸吟、選外評、総評です。
題は、「三重」。


入選句

三重象の背中で話し出したサル/西沢葉火

いやぁ、「三重象」ですかぁ。
「三重象」を使った川柳って今まであったのかな?
物理的な力が大きな「三重象」の上に乗って「話」すという知的な営みを始めた「サル」。今のヒトの原型か。
言語はコミュニケーションツールだけでなく知識の記録媒体としてもヒトの発展に貢献してきた。
でも、言語は知的な営みより娯楽、その場の快楽に使われるようになっていく。
今の言語の使われ方に対する批判も含んでいるか。

軸吟

ふるさと納税でお伊勢参り済み/雪上牡丹餅

選外評

酒女賭三重癖卒業決意/春舟

書き初めにありそう。

千年のええじゃないかが振り返る/湊圭伍

振り返った先には何があるのか?

赤いドア破る奇怪な三重奏/丸山修平

576。このリズムにしてでも「三重奏」で終える意図が読めなかった。

フードコート、みんなお迎え待っている/小里京子

「フードコート」の料理側の視点だろうか。それなら言い方はかわいいかもしれないが説明的。料理を待つ人間側のことだとすると急にゾッとする。
一拍あけないで「、」にした意味はなんだろうか?

escape,二重が三重となる狐/片羽雲雀

「狐」で終わるのはなぜだろう?

鰻重が自重で三重に十重二十重/まつりぺきん

三重というか五重?

小窓から三重奏がのぞきこむ/森砂季

「三重奏」である必要性が分からなかった。

総評

「みえ」で詠む方少なかったですね。

お知らせ

次回は第31回牡丹餅句会です。
題詠1句。題「さいかい」投句締切1/27㈯23:59

次々回は第32回牡丹餅句会です。
題詠1句。題「マングローブ」投句締切2/3㈯23:59


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