川崎汽船9107 滝

9月6日10時から川崎汽船の歩み値を眺めていた。
そして、10時47分ごろ、滝が発生した。

下落、下落、下落。
1時間の下落幅は200円だ。

実は、この下落早い段階で兆候が出ていた。
すごく不自然な出来事があったのだ。

10時45分から10時47分にかけて
大口(5000株以上)の売りが出た。
それも一つではない。

5つほど5000株以上~数万の売りが順次出た。
大口が出るたびに下落する
と思いきや、下落しない。
トータル4つの売りが出るが、下落しない。

なんだ、これ?
こんなに大口が売っているのに、なぜ市場が反応しない?

こんなにも大口の売りが出ているのに
(このとき、大口の買いはほとんどいない)
下落しないのである。


いつくる、いつ急落する?
75日移動平均線を割ってから数十秒後
滝が始まった。


売りが売りを呼ぶ状態。
200円の下落が続いた。


下落が続いているときの利確というのは
判断が難しいように思うが、今回は単純であった。

大口の買いがほとんどないのだ。
大口の売り数を歩み値を見ながらカウントしていたが、
まったく、売りと買いの比率が釣り合わない。
売り優勢の状況がしばらく続いた。
だから、売りと買いの比率が釣り合わない時点で
利確はまだ先だ。

売りが続くのに利確の買いが入らない。
スキャルという視点だと、後場に持ち越すのは
もちろんリスクが大きいわけだから、
利確をするのが常識的だ。
なのに利確の買いが入らない。

この理由はいくつか考えられる。
一番大きな要因は下記ではないだろうか。

スイングトレーダー大口VSスキャルトレーダー大口

本来、スキャルピングにおいて、スキャル大口×少数VSスキャル小口×多数
の構図が展開される。
だが、今回はスキャル大口VSスイング大口の戦いだったのではないだろうか。
連日、海運株の川崎汽船は上昇を続けていた。
7月から考えると2000円ほどの大幅上昇だ。
さぞかし、スイングトレーダーは儲けたことだろう。
スイングトレーダーにとってはそろそろ利確がきてもおかしくはない。
そこで、今回の急落。

今まで満面の笑みを浮かべていたトレーダーの中には
冷や汗をかいたものもいるのではないか。
ここに来ての急落である。
利確のために売りに入ろうと検討したはずだ。

だが、もし、この下落が一時的なものだとどうだろうか。
まだ、保持し下落の勢いは弱まる。
それでは、空売りしたスキャル大口はうれしくない。
下落をうまく演出し続けて、スイングトレーダーに利確の
売りを入れさせるほうがよっぽど美味しい。

ということは、スキャル大口は変に利確の大きな買いを入れて
市場の下落トレンドを弱めるのは得策ではないと考えるはずだ。

だからあえて大口の利確買いは見えなかったのではないか。
小口の買いをちまちまと入れていた可能性が考えられる。

だから私の今回の相場でのイメージは
スキャル大口(空売り):スイング(利確売り)
=1:3
ぐらいで相場が形成されたのではないか。

だから、利確の買いが少ないのである。

では、本当にスイングトレーダーの利確売りが多いのか?

根拠は何だろうか。
信用残を見る手がある。
買い残のほうが多ければ、将来的な売り圧力のほうが強いということになる。
だが、そうではなかった。
売り残:7,065,800株
買い残:2,423,700株
すなわち、空売りのほうが多いのだ。
もちろん、通常空売りのほうが多くはなりやすい。
買いであれば、現物で取引できるわけだから、
現物でする場合も多いだろう。
とはいえ、売り残のほうが多いわけだ。

貸借残のほうを見ても、空売りのほうが多いとわかる。
信用倍率も低い水準であることから、スイングトレーダーの利確売りが多い
根拠にはなりえない。

今の私にはこの根拠を得る方法が思いつかない。
誰か知っていたら教えてほしい。


今回の相場で気づいたこと

・大口が何回も売った時、すぐに利確の買いが入るわけではなかった
・大きな売りが続いて下落相場が続くと、スイングトレード・長期トレードのトレーダーも参戦してくる可能性が高まる気がする
・下落が下落を呼んでいたように思う
・前場は下落が続いて終わったため、後場はスイングトレーダの利確が入ると思いきや、初手上昇となった。
・ほかの海運株も同じような値動きをした。
・大口の買いがおらず、大口の売りだけが続く局面で、大きな価格変動がみられないとき、その後大きなインパクトがある可能性。
・大きな変動相場ではスイングトレーダーがどう動くかを考えることも重要



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