ショートショート「告白」
秋奈は困惑していた。
これまでの2年間の高校生活で一度も告白されなかったわけではないから、たった今されたように面と向かって思いを表現されることにさして戸惑いはなかった。別に慣れているわけでもなかったが。
何よりも秋奈を動揺させたのは、自分に告白してきたのがクラスメイトの古川唄だったことだ。
彼女は今も羞恥と不安に長い睫毛を震わせて秋奈を見ている。秋奈は視線から自分なりに納得できる答えを探すように、じっと古川の瞳を覗き込んでいた。
古川は答えを知られることを避けるみたいに、時