『十字軍』終演しました

千秋楽から2週間経ちまして、遅くなりましたが『十字軍』無事終了しました。
ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。

　『十字軍』、櫻会の上演台本はもともとのテキストからかなり手が加わっています。もともとのテキストをこの間紀伊国屋で手にとって開いてみたのですが、必要な要素が凝縮され、かなりシンプルになっています。近いうちに翻訳をなさった佐藤さんとお会いする機会がありますので、そのあたりのことも伺ってみようかと思います。

　今回の公演、もっと稽古を重ねたかったのに、私の体たらくでクリアすべきステップを越えられず、時間を浪費してしまいました。この有様のままじゃ、今後も演劇に携わってちゃいけないなと思うほど…
　社会の情勢はこの1年間で急激に変わりました。この時期に公共に関わる何かしらをするということは、それ相応の覚悟をもって臨まなければならないわけです。演劇とは公共に携わることだと思っていますので、自分たちだけの楽しみのために何かを演るのでない限り、そういった意識はより必要になってくるし、表現をする人から滲み出てくると思います。

　一つ所の困難に向き合う覚悟、私含め若い世代は一部を除きそういうものに疎い生活を送ってきたのかも知れません。その原動力を取り戻さねば、生きてるふうに振る舞うことは出来ても、可能性は、未来は切り開けないのかも知れません。