見出し画像

私が恋した幕末志士〜令和から幕末タイムスリップ〜

雪深(ユキミ)30代後半の、独身女性。東京で毎朝満員電車に揺られ、会社と自宅を往復するだけの、単調な日々を送っていた。これといって取り柄はないが、休みの日は大好きな幕末志士や歴史の本を読んだり、何かしら調べ物をしている。特に長州藩士であまり有名でない、奥平謙輔、という人物の写真を見て、心を奪われた。“この人おっかなそうだけれど、実際はどんな人だったのかなあ、会ってみたいな‥”と思い焦がれながら、人生初の萩行きを決断。山口県萩市、という所は、西の小京都のひとつと云われている位、のんびりして高層ビルなどひとつもない、世界遺産となっている、歴史的文化財の豊富な地である。また、ここからは明治維新に活躍した人物が多く出てきており、かの有名な人物は吉田松陰先生、高杉晋作さん、久坂玄瑞さん、伊藤博文さんなどなどと多々。非業の死を遂げた、尊敬している前原一誠さんや、奥平謙輔さんも萩の出身である。奥平謙輔さんについては特に、恋人にしていただけたらなあ。と何時も心に留めている位大好きなのだ。
都会から来た雪深には、当然ながら萩市自体何もかも初めてだったが、最初の目的地である、奥平謙輔さんの眠る大照院に向かって、てくてくと長く歩いていたら、慣れない道だった為か、疲れと空腹で急に目の前が真っ暗になった。
暫くして目が覚めると、辺りが何にもなく、ただ目につくのは、田んぼと、お寺みたいな建物だけだった。ぎょっとした雪深(私)は、慌てて引き返そうと立ち上がりかけたら、鼻先に何やらナイフだかわからないが刃物の切先が。げっ、何かの間違いかしら、早く引き返さなくては、と目をゴシゴシ。そうしていると、薄い袴羽織で刀をぶら下げた、蓬髪の銅のように色黒の、こわもて侍が目の前に切先をつきつけてきた。
“奇妙な装い(身につけている)をしておるが、汝はどこの藩だ”

主人公の雪深(ゆきみ)が遭遇&恋する長州藩士、奥平謙輔さん🫢😅🥰


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?