ネイティブの英語がチンプンカンプン問題
洋楽に限らず、洋画などでも。
リスニング問題で出てくる英語と全然違う。何を言っているのかほぼ分からない。
じゃあと、歌詞と照らし合わせてみよう。字幕を追ってみよう。
全然違う。絶対いまの単語言ってないでしょ!チンプンカンプン。
こんな経験をされたことはないですか?
ネイティブの話す英語は、もはや別物とさえ思えてくる。
ある程度単語も、文法も勉強して、リスニング問題も練習してきた。
なのになぜ。ネイティブと実際に喋るのはもはや恐怖。
そんなブルブル震えている、迷える小鹿さん状態に陥ってしまう原因を見ていきましょう。
まずはクイズから
ここでクイズです!
ウォサ!
イソケ。
ウォサペ二?
この三つは、英語のフレーズをカタカナにあてただけのものです。英語で何の意味か分かりますか?
正解は、
What's up!
It's okay.
What's happening?
でした。この問題を答えられたなら、あなたはリスニング上級者か、帰国子女か、日本語が完璧な外国人の方です。
正式な感じのカタカナにしたら、分かりますよね。
ワッツアップ!
イッツオーケイ。
ワッツハプニング?
ただ、今のクイズを答えられる人がいる様に、実際は
ワッツアップ! →ウォサ!
イッツオーケイ。→イソケ。
ワッツハプニング?→ウォサペ二?
と聞こえるのです。
この差って何ですか?
ヒントは、全体的に短くまとまってますよね。はい。
連結音(リエゾン)です。
英語を勉強してたら一度は耳にした事があるでしょう。ただ、難しそうだし、正直よく分からないし、なんとなく避けてきた部分ではないでしょうか?
音同士がくっついたり、なくなったりと、複数の種類があるリエゾンですが、この概念は日本語には存在しません。
「りょ」「それな」「パリピ」
など、略語は日本語にもありますが、それとは別物。
「洗濯機せんたくき」を、殆どの人は「せんたっき」と読みますよね。
なんで?と聞かれると、その方が言いやすいから。
「あざっす!」「おつです!」
といった略語をなんで使うの?と聞かれると、その方が楽だから。
英語のリエゾンも同じです。
なんでか?その方が言いやすいから。楽だから。
普段の私たちの話し言葉と一緒なんです。それだけ。
ただ、先程も言ったように、リエゾンの概念は日本語には存在しません。
使う理由は同じでも、似て非なるものです。
ですが、リエゾンという正体不明のUMAではなく、
日本語を喋る際と似たような感覚のものだと認識できていると、メンタル的に大分楽になるかと思います。
ホントにそれだけ?…怪しい
連結音(リエゾン)が日本語に存在しないのは分かったけど、
自分のネイティブの英語の聞き取れなさ具合はそんなもんじゃないぞ!と。
そんな声が聞こえてきますが、その原因として考えられるのは、リエゾンだけでなく、
カタカナ、というより日本の五十音そのものと、英語の認識にズレが生じている事です。
日本語は五十音で、英語はアルファベット。
そこは分かる。舐めんな。
ここから。
日本語は五十音(正確には46)の内、「ん」以外全ての音は母音で終わります。
英語のアルファベットは26の内、A、I、E、U、Oの5以外の21は子音です。
子音を比率で表すと、
日本語は 1:46(2%)
英語は 21:26(80%)
英語は子音が圧倒的に多いのです。
これを知らずに、英語を無理やり日本の五十音でこなそうとするから、正しい発音が分からなくなる。
「B」は子音です。でも、五十音に当てはめたら、あら不思議。
「ビイ」で母音に変身してる。
このように、本来存在しないはずの母音が文章中に散らばり、
ネイティブからすればたぬき暗号のような文章が、皆さんにとっての当たり前になってしまっているのです。
正しい発音で言えないと、聞き取れない。
逆に、発音できるようになれば、自然と聞き取れるようになる。
英語が聞き取れないから、耳だけ鍛えようとしてたけど、そうじゃなかった。自分が正しい発音を言えるから、自然と聞こえてくる。
腹筋を鍛えたいのに、スクワットばっかりやってる状態。
もちろんスポ根でリスニングを極めることもできますが、こっちの方が発音もリスニング能力も鍛えられて一石二鳥ですよね。
腹筋だけ鍛えているつもりが、同時に背筋のトレーニングにもなってたりして。
ネイティブの英語がマジで一生聞き取れる気がしなかったのは、リエゾンだけでなく、根本的な母音子音問題のダブルコンボであなたに襲い掛かっていたからかもしれません。
原因が解明出来たのなら、ゴールまで中間地点まで到達したも同然です。
②へ続く。
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