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2021年1月の記事一覧

july not come『ワズワースまで。』(架空のバンド、曲)

july not come『ワズワースまで。』(架空のバンド、曲)

july not come(架空のバンド)

作詞:西平 十希(架空の人物)
作曲:西平 十希(架空の人物)

『ワズワースまで。』

枯木の枝 踏みしめる音 
堕落した風に吹かれて
今だけは此処に居てやると もう少しだけ傍にいてやると

正解だけがほしい
鉄の城と揺れる草原
「あの黒雲に食べられちゃうの?」
何処かで鳴る君の声

「どこまでも飛んでいく紙飛行機がほしい」
退屈な明日の背中に ナイ

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july not come『地下一階テラス席』(架空のバンド、曲)

july not come『地下一階テラス席』(架空のバンド、曲)

july not come(架空のバンド)
作詞:西平 十希(架空の人物)
作曲:西平 十希(架空の人物)

『地下一階テラス席』

動きだす 錆びたフロア
見下ろす度に 聞こえてくる
どうして? 誰を抱いた?

聖母も嘘も 苔のように薄く広がる
何が見えるか 空が 鳥が
嘘だって

骨に繋いだ鎖 葉のない木
どうして 知られてしまった
わたしの声に沿って 見て 見つけて

鉄の皮膜を
僕を隠して

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怯え

怯え

彼は奴隷として8ヘクタールにも及ぶ広大な農地に対してキリもなく鍬を振るっていた。朝から始めて日が沈むまでその作業を繰り返すのだが、一日に貰える金は6ポンドだけだった。しかもその内のいくらかは毎日のパンとミルク代に消えてしまう。

それでも彼は有無を言わさず働き続けた。たとえ金と時間、命を減らしたとしても。
他にも数人の奴隷がいたが彼が一番まじめに働いていた。別に不真面目で怠けている奴隷が雇い主から

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