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Burlesqueについて

今回は私が愛して止まない舞台表現の1ジャンルであるバーレスクについて書いてみようと思います。

ところで、「バーレスク」という言葉から何を想像するでしょうか。2010年に日本でも大ヒットしたクリスティーナ・アギレラ主演の映画のタイトルだったので多分多くの人はそのイメージが強いのではないかと思います。

私はというと、初めてバーレスクというものの存在を認識したのは前回のページで書いたCrazy horseがきっかけでした。パリでショーを見て感動冷めやらぬまま帰国した私はインターネットを使って手に入るDVDは全部取り寄せたんだけど、その中で一番早く届いたDVDがDita Von Teeseという女性がCrazy horseのショーにゲスト出演した際の特別プログラムの映像だったのです。早速見てみるとその映像に映っていたのは、、、かなりハイレベルな美しさを持っているはずのCrazy horseダンサーたちが背景と一緒に霞んで見えるくらい、異次元の美しさで圧倒的なパフォーマンスを披露するDita von teeseさんでした。

「!?!?!?何なんだ。。?この人は。こんなに完璧な人間が地球上に存在するなんて。。。」(美しいものを追究していくと更に美しいものを発見できるという幸せの無限ループでした。欲望のままに行動していると良い事もある。。)

こんな抽象的な表現と私の感想だけだと具体的にDitaが舞台の上で何やってるか全くわからないと思うので、すごく簡潔にお伝えすると<脱衣・服を一枚ずつ脱いでいく>んですね。そして彼女のパフォーマンスについて調べると、どうやらそれはバーレスクと呼ばれる舞台表現であるらしい。ということが判明して、その瞬間から現在まで私はバーレスクパフォーマンスの魅力にズブズブとはまり続けているのです。

バーレスクという名前で呼ばれるパフォーマンスはその歴史を遡ると17世紀のイタリアまで行っちゃうみたいなのでここでは現在のバーレスクについてのみ触れますが、90年代半ば頃からこのDita von teese さんなど多くのダンサー達がそれまで衰退していたバーレスクを復活させ始めてから徐々に再認知度が高まっていき色々なところで見られるようになったみたいですね。

今バーレスクパフォーマーは世界中にたくさんいて、私は主にアメリカで活動しているバーレスクダンサー達の動向をかなり頻繁にチェックして大きなフェス(毎年アメリカ国内だけでも10ヶ所以上の地域で大会が行われているのです。)の様子もずっと(フェスに関しては現地に行くのは難しいので、ネットで。)見てきているのだけど、彼女達のショーの内容は本当に人によって全然違う。以前ニューヨークへ行った時に老舗のバーレスク劇場でショーを見れる機会があって(そこへ行けただけでも嬉しかったのに、なんとその日に私が一番好きだったバーレスクダンサーが出演してたのです、、!すごい奇跡で嬉しかった。その人は出番が一番最初だったんだけど、幕が開いて肉眼で確認できる距離にその人が立ってて、本当に存在してるんだ、、、と思ってちょっと泣いてしまった。)そこで色々なパフォーマンスを見ることが出来たんだけど(ちなみにその劇場へは2日連続行った。)

古典的なファンダンスなどのパフォーマンスをする人ももちろんいるし、歌いながら脱ぐ人とか、インドの神様になる人とか、自分の裸体に絵を描く人とか。。観察してると、それぞれが自分のバックグラウンドとか今の生き方とかをショーの中に反映させているのがわかってくる。バーレスクショーが披露される場所の多くはちょっとしたステージがあるバーだったりレストランとかお酒が提供されるところではあるんだけど彼女達が考えてやっていることはそれぞれの自己表現だし、それを見て何かしら気持ちが動かされる人がいるってことは一種のパフォーマンスアートでもあるよなぁ。。。と思った。

あとバーレスクの何が良いのかって考えた時にいつも思うのが、女が裸(厳密には裸じゃないんだけど)になる→観てる人喜ぶ。以上。っていう超単純な図、それが私的には一番の魅力です。

ステージの上のキラキラした女の人が音楽に合わせて服を脱いでお尻とか見せた時に、女も男も関係なく観客皆「ギャーAhhhhhhhh〜 ドンドンドンドン バンバン(←テーブルとか叩く音)」とかなってる瞬間その空間ってどう考えてもただハッピーで、みんな笑顔になるし、それってすごいことだなあ。と思う。

そんな感じで私はこれからもアメリカのバーレスクダンサー達をひっそりと見続けていこうと思っています。

ちなみに最初の方に書いたクリスティーナ・アギレラ主演の映画で描写されるショーの内容と私がここに書いたバーレスクショーには少し違う部分があるので「?」と思った方は調べてみてください〜。面白いので。


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