いつの間にか、閉じている。
大昔の私は、どこか行きたいところがあると、すぐに出かけるような人でした。お金がないので旅行とまではいきませんが。
雑誌を見ていて良いなと思う服や場所があれば、30分後には家を出て電車で向かうような、そんな頃がありました。
結婚して子どもができると、それができなくなりました。
けれどそこに不都合や不満はなく、「子どもと楽しめる場所」に無理なく行くことで満たされていたと思います。
それが一転したのは、長女が7歳の誕生日の日でした。
予約していたホテルのレストランに向かう途中から、急激に体調が悪くなった私は、それから8年余りの全般性不安障害という症状に悩まされました。
これから起こるかもしれないことに対して、不安が止まらなくなりました。「不安な気持ちになってはいけない。別のことを考えて気を紛らわそう。」この思考に自分の心をセットアップしようとすればするほど、それができなくて不安のループに嵌っていきました。
心は他人には見えませんから、不安なだけなら良いのです。
私の不安はパニック発作として、立てなくなるほどの強い症状を引き起こしました。
いつの間にか、閉じている。
でもいいのです。
今はもう、あの頃ほどの症状はありません。
強いインパクトを受けるとすぐに体調が悪くなるのは、私という人間の特徴だと考えています。喘息持ちなどの持病のある方と一緒です。
ただ一つ、少し不都合なことはあります。
怖がりになりました。
「もしかしたら、具合が悪くなるかもしれない」
この思考だけは、私の身体の中から抜けてくれません。
だから、どこか行きたいところがあっても行けないし、誰かと会う約束をするのが怖くなりました。
今年はコロナが始まってから、体調が不安定です。
感染していたのかすら分からない状態ですが、何となく私の身体は影響を受けているのだと思います。
夏の暑さが過ぎ、過ごしやすくなってきた秋。
いつの間にか閉じてしまう「どこかに行きたい気持ち」と、不都合な不安の距離感に戸惑っています。
もう、外に行きたいね。
大丈夫。大丈夫。
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