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研究紹介HPの一覧(Y. Katsura Ph.D.)

物質・材料研究機構(NIMS)主任研究員の桂ゆかりです。Starrydataと名付けた論文データ収集プロジェクトや、CRESTの大規模新物質探索プロジェクトなどいろいろな研究活動をしておりますが、情報がいろんなHPに分散していてわかりにくいので、自分に関係する2022年1月現在のHPを、このnoteにまとめてみました。途中、雑談も交えて読み物のようになっております。

1. 研究者個人のHP

1.1. Twitter

研究に関することも子育てなどの雑多なことも一緒くたにつぶやいております。桂がどういう考え方の人間なのか知りたい場合には、おそらくこちらが最適だと思います。

https://twitter.com/nezdenmama

1.2. note.

こちらのサイトです。Twitterに長文を載せる時などに活用しております。

1.3. yukarisearch

2009年、理研にポスドクとして着任した頃に作った個人ホームページです。経歴と論文・学会発表リストなどの基本情報に、研究紹介、非常勤講師時代に講義で使ったイラストなど、雑多な情報があります。Googleにひっかかりやすいのか、たまにこちらのWebサイトを見て私を共同研究相手にご指名くださる方が現れます。私の知らないところで勝手にいい人を連れてきてくれるので、とても助かっているホームページです。

1.4. SAMURAI

NIMSの公式メンバー紹介ページです。NIMSの所内で研究成果登録をすると自動で成果リストが更新される仕組みなんだと思いますが、まだ私も詳しいことはわかっていません。

https://samurai.nims.go.jp/profiles/katsura_yukari?locale=ja

1.5. 日本の研究.com

国の公的研究費のページからAPIでデータを取得して自動生成している、ハイクオリティな研究費取得情報サイトです。私が過去に取得してきた研究費を含め、課題名、期間、課題番号などがまとまっているので、申請書を作成するときなどに便利に使っています。このサイトを作った社長さんと以前お話ししたのですが、どの研究者が一番お金を持っているのか知りたかったと言っていて、それがモチベーションだったのかと納得したのを覚えてます。

https://research-er.jp/researchers/view/362227

1.6. researchmap

国が用意してくれた、研究者としてのオフィシャルのホームページです。研究費の審査などに使われることもあるので、年1くらいで更新しております。所属が変わっても使い続けられます。最近このIDでログインできるサイトなども増えてきましたし、成果を種類別に書き込めるページがいっぱい用意されているので、そのうち気が向いたら充実させるかもしれません。

1.7. ORCID

国際的に使われている、研究者としてのオフィシャルのホームページです。こちらも所属が変わっても使い続けられます。まだあまり情報を記入できていないのでスカスカです。

2. StarrydataプロジェクトのHP

Starrydataプロジェクトは、論文中のグラフから実験データを抽出することで、巨大な材料科学のオープンデータベースを作るプロジェクトです。データ収集者たちが論文を読んで、データを集めてくれています。自動収集と比べて高品質な大規模データセットを作ることができています。

2.1. Starrydata2 webシステム(データベース)

実際の論文データ収集作業で使用している、独自開発webシステムです。誰でもユーザーになって、論文から実験データを登録したり、実験データを一括ダウンロードできます。
開発と更新は開発者の熊谷将也さんがしてくれています。最近はライブラリが古くなってきて自由に更新しにくくなっているので、Webエンジニアの間藤智也さんの協力を得て、新規バージョンの開発を進めています。

2.2. Starrydata 日本語HP

Starrydataプロジェクトについての日本語解説ページです。なんとか形にはなっておりますが、読んだ方にもっと多くのメッセージを伝えられるよう、現在リニューアルを進めております。

2.3. Starrydata 英語HP

Starrydataプロジェクトについての英語での解説ページはこちらです。日本語解説ページを作る前に作りましたが、最近は更新してないので、チュートリアル動画などの情報が古いかもしれません。上記の日本語HPが完成したら、その英訳版に差し替える予定です。

2.4. TEdb project on Starrydata (日本語ブログ)

日本熱電学会で「熱電材料データベースWG」を進めていたときに、書いていたブログです。同様の内容は、最近はnoteに書くことの方が多いので、今は更新は止まっております。

3. 新物質探索プロジェクトのHP

桂はもともと実験系研究者であり、いろいろな元素を混ぜて新しい物質を作る研究をしておりました。第一原理計算とデータ科学を組み合わせることで、もっと効率的に新物質探索研究をしようと取り組んでおります。

3.1. CREST NXプロジェクト

桂が研究代表者を務める、共同研究プロジェクトです。タイトルは「新規結晶の大規模探索に基づく革新的機能材料の開発」で、新しいMaterials Informatics(MI)のツールを開発することで、新物質探索研究を効率化するという応用研究に取り組んでおります。
私はデータ科学班のリーダーとして、Starrydataを使った論文上の実験データの収集と、結晶構造シミュレータの開発に関わっております。

上記のCRESTプロジェクトは、細野秀雄先生(東京工業大学)が研究総括を務めている、以下の研究領域で行われています。

うちのチームを含む13チームがこの領域に含まれており、それぞれ独自の研究に取り組んでおります。CRESTの研究代表者や研究分担者は通常は教授や准教授ですが、私は助教という肩書で採択していただくことができました。他の共同研究者たちも40歳前後の同世代研究者なので、13 チームの中では「一番若いチーム」という印象があるチームなのではないかと思います。

この共同研究チームは、もともとは菅原先生(大阪大学)が同世代の飲み友達を集めて作ったチームでした。応募にデータ科学者が必要とのことで、検索で引っかかった私に声をかけていただきました。1年目の申請では落ちてしまいましたが、2年目の申請の際に私がメンバーの得意分野を活かして新しい研究計画を提案し、それが採択されました。以降、私が研究代表者を務めることになりまして、色々大変でしたが、気の合う仲間とともに充実した共同研究をすることができております。

3.2. E4M: Elements for Materials

Starrydataの共同開発者の熊谷将也さんと、新しく始めたプロジェクトです。材料科学研究を効率化できるミニアプリを次々に作って公開するサイトで、現在は、論文の引用文献リストの作成や、画像のトリミング・保存、モル計算や密度計算などのアプリがあります。今後も少しずつ増えていくと思いますので時々覗いてみて、ブックマークしておいてください。開発は熊谷さんがメインで行っており、私はアドバイザーとして参画しています。

4. その他外部研究プロジェクトのHP

Starrydataでの業績を評価していただき、共同研究者としてお声をかけていただいて、他の方が研究代表を務めているいろいろな大型研究プロジェクトにも参画させていただいております。

4.1. ハイパーマテリアル 補空間が創る物質科学

田村隆二先生(東京理科大学)が研究総括を務める、準結晶など、並進対称性を持たない構造を持つ物質の研究をするプロジェクトです。科研費新学術領域の大型プロジェクトで、多くの研究者が参画しています。桂は計画班(A03班:データ科学班)の研究分担者として、吉田亮先生(統合数理研究所)のもと、Starrydataを使った準結晶の物性データの収集に協力しています。また、機械学習による新規準結晶の探索の研究にも関わらせていただいております。

4.2. ムーンショット型研究開発事業

伊藤耕三先生(東京大学)が代表を務める、「非可食性バイオマスを原料とした海洋分解可能なマルチロック型バイオポリマーの研究開発」という大型研究プロジェクトに、協力しています。有機化学やポリマーは応用化学科の授業で習ったきりであまり詳しくはないのですが、ポリマーの実験データを集めるデータベース開発のアドバイザーとして協力しています。Starrydataの新規バージョンで開発しているデータ分類技術が役に立つ可能性があると考え、共同研究として協力をしております。

5. 講演動画など

シンポジウムなどで講演すると、それが後日YouTubeにアップされることがありますので、それらの動画をここで紹介いたします。
(注)YouTube公開を前提に作っていなかったのに後から運営側にアップされてしまった講演動画も多く、出版社の使用許可が取れていない画像が混入している可能性が心配です。このため最近の講演ではできるだけオープンアクセスの論文の画像を引用付きで使用するようにしておりますが、それ以外の画像についても順次使用許可を得られるように手続きを進めております。

5.1. ナイスステップな研究者2020 受賞記念講演(日本語, 36:17)

研究者としての自分の生い立ちから、無機材料科学という研究分野の簡単な紹介、なぜ論文データを集めようと思ったのかなどの話を、一般の方向けに紹介した動画です。自信の持てなかった子供時代から、高校での海外生活での苦労を経て、理系に進学して人生が楽しくなった過程や悩んだ過程を、イラストや写真を交えて紹介しました。
Starrydataプロジェクトの意図を一生懸命説明してもなかなかピンとこなかったデータ収集者さんが、私の生い立ちなどの関係ない情報が混ざったこの動画を見たことで「初めてわかった」と言ってくれて、プレゼンって不思議だなって思いました。
講演中、カメラ上部に置いたモニタを見ながら話してしまったため目線が怪しくなってしまったことが反省点です。

5.2. Starrydataプロモーション動画(英語, 1:34)

NIMSのデータ駆動研究者の紹介サイトで使うために編集した、研究紹介用の英語の動画です。Starrydataのデータ収集プロジェクトについて概要をまとめています。BGMをつけて雰囲気を出してみました。

5.3. Starrydata 招待講演 @ 東京大学(日本語, 21:20)

2021年10月11日に、東京大学情報基盤センターが開催された、データ活用社会創成シンポジウムにおける、桂の講演動画です。Starrydataプロジェクトの概要は、このプレゼン動画で大体わかるのではないかと思います。

5.4. Starrydata 招待講演 @ OPTIMADE Workshop 2020(英語, 22:14)

世界の材料データベースの研究者が集まって、データベースの相互連携について熱いディスカッションを交わす、OPTIMADE Workshopに参加しました。実験系のデータベースは珍しいので、大事にしていただいております。そこでのプレゼンがいつのまにかYouTubeにアップされておりましたが、英語の紹介動画としてはちょうどいいので、リンクを使わせていただいています。

5.5. Starrydata 3分でわかるデータ登録方法(日本語, 3:27)

Starrydata日本語HPで共有している動画です。データ収集者の田中さんが編集してくれた動画で、Starrydata2 webシステムへの実際のデータ登録手順をテンポよく紹介してくれています。ノリノリのBGMつきバージョンも作ってくださっていたのですが、とりあえずここでは無音バージョンをシェアしております。

6. プロジェクト紹介記事

桂の手掛けているプロジェクトについて外部にご紹介していただいた記事のリストです。本文は自分で書いたものがほとんどです。

6.1. NISTEP: STI-Horizon

ナイスステップな研究者2020の受賞にあたり、インタビューを受けました。研究者としての自分の考えについて紹介させていただいております。私の話が長くてごちゃごちゃしてたので、文字起こしを見た時に反省して、自分で短く編集しました。今度からはもっと上手にしゃべれるようになろうと思います。とりあえず

本記事のPDF版は以下のリンクからお読みいただけます。こちらのほうがレイアウトもされてて読みやすいかと思います。

6.2. 新技術振興渡辺記念会だより

2018年度に研究助成を頂いた財団の成果報告記事として、Starrydataプロジェクトの紹介記事「熱電変換材料に関する過去の実験データのオープンデータベース化 」を執筆させていただきました。以下のPDF版の6-7ページに掲載されています。

6.3. 応用物理 ホッとひといき(会員限定)

応用物理学会の学会誌に執筆した、Starrydataプロジェクトの紹介記事です。「やわらかい記事を」という指定を受けていろいろ頭をひねった結果、イントロを全文おとぎ話にするという暴挙に出てみましたが、普通に通してくれた応用物理の編集委員会に感謝です。AIに任せたら簡単に答えが出るはずだとか、データはAIで簡単に集められると思っている人達に「そんなことない」というための気合いの入った記事です。

6.4. 日本熱電学会誌 計算科学基礎講座 (全3回)

日本熱電学会誌の編集委員を務めていたポスドクの頃、一度だけ、用事があって参加できなかった編集会議がありました。終了後、議事録が送られてきたので読むと、なぜか自分が3連載で解説記事を書くことに決定しており、タイトルまで決まっていました。決して休んだ仕返しではないと思いますが、割とショックでした。
ただ、人に読まれる記事では手を抜きたくなかった私は、気合いを入れてちゃんと3本連載しました。第一原理計算のわからない人にも第一原理計算をわかりやすく説明するため、どこにもわかりやすい説明のなかった概念について独自の図を考案して説明を試みたりしました。
研究職として生き残るにはインパクトファクターや論文数などの数字が大事だと一般に言われてますが、「人の記憶に残るほどハイクオリティのものを作ってぶちこむ」という手段もアリだと思ってます。査読付き雑誌でもない学会誌の記事でも、気合いを入れて執筆することで熱電研究者としての信頼を得ることにつながりました。これにより、招待講演やチュートリアル講演などの先導的な講演をする機会をたくさんいただき、Starrydataのような新しいプロジェクトを立ち上げようとしても認められるなどの影響力を得ることができました。それが、研究者としてのライフワークになり、パーマネントの研究職を得ることにつながって、今研究者を続けてこれている一因になっているとも思います。

熱電研究のための第一原理計算入門
第1回 密度汎関数法による第一原理バンド計算

第2回 バンド計算から得られる情報
第3回 Boltzmann輸送方程式による熱電特性計算

なお、この記事を「熱電研究の初心者向け記事」だと思って初学者の学生に紹介する先生がいるようですが、それは間違ってると思います。「簡単な熱電研究」をマスターした後の、「難しい熱電研究」の入門編という立場の記事ですので、ご理解お願いします。

6.5. 新聞記事など

桂の研究プロジェクトは、これまでに以下の新聞記事で紹介していただきました。いずれもWeb版の記事がなく、紙面の転載ができないため、見出しと日付のみのご紹介とさせていただきます。

6.3.1. 化学工業日報「ナイスステップな研究者」MOF研究など10名選定 文科省(2020年12月16日)
受賞者の10名を表として紹介してくださりました。見出しになった研究とは違いましたが、本文の後半1/4は私の研究の紹介になっていたので、記者さんも興味を持ってくださったんだと思いました。

6.3.2. 化学工業日報 産学交差点 物質・材料研究機構 桂 ゆかり 主任研究員データ収集の人材育成を(2021年1月29日:3面)
記者さんから直接ご連絡をいただいて、インタビューに答えました。文章は記者さんが全て書いてくださりました。

6.3.3. 日刊工業新聞 材料進化の最前線 NIMS最新成果110  新物質探索 データ科学で効率化(2021年11月24日:30面)
NIMSの研究者を紹介する持ち回り制のコラムです。CRESTの研究代表者として研究紹介を依頼されたので、記事の文章を執筆させていただきました。

7. 受賞歴

7.1. 科学技術への顕著な貢献 ナイスステップな研究者2020

桂の研究者人生でいただいた一番大きな賞です。どなたが推薦してくださったのかわかりませんが、多くの研究者が投票に関わって、年間10人だけ選んでいただける栄誉ある賞のようです。賞名のセンスについては若干つっこみたい気分になりますが、授与機関がNISTEPなのでこの名前になったようで、覚えやすい名前になっていることはありがたいです。研究業績よりも、やろうとしていることを重視して評価してくれるのが良い賞です。他の受賞者さんたちの研究がとても魅力的だったのが印象的でした。

受賞にあたり、文部科学省に訪問して、文部科学大臣と政務官の方々と記念撮影させていただきました。

7.2. 2019年 日本熱電学会 進歩賞

日本熱電学会において、論文から大規模実験データを集めてMaterials Informaticsを行う「Starrydataプロジェクト」を始めた功績が認められ、若手研究者に年間1名だけいただける「進歩賞」をいただきました。

7.3. 2019年 日本熱電学会 進歩賞

上記の賞と同時に、2017年〜2019年の間にMaterials Transaction誌に投稿された熱電材料の論文のうち、最も優秀だった論文に対していただける「優秀論文賞」をいただきました。
受賞した論文は以下の論文です。熱電特性を第一原理計算とボルツマン輸送方程式で求めた際に、計算結果と電子構造がどう関連しているかを紹介した、長編の論文となっています。

7.4. その他の受賞歴

平成15(2003)年度 東京大学工学部応用化学科 卒業論文発表会 優良発表賞
約50人の学科の卒論発表会で、上位6人に与えられた賞です。プレゼンは苦手だった自分ですが、ここで認められたことをきっかけに、自信を持ってプレゼンできるようになりました。

平成17(2005)年度 東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻/超電導工学専攻 修士論文発表会 藤嶋賞
約50人の学科の修論発表会で、1・2位に与えられた賞です(実質2位)。質疑での誘導尋問に回答が混乱してしまい、スムーズに答えられなかった部分があったので賞は取れるとは思っていなくて、受賞を聞いたときは驚きました。

2007年 第55回応用物理学関係連合講演会 講演奨励賞
MgB2超伝導体に対する希土類元素置換効果の講演でいただきました。

Award for Encouragement of Research in Materials Science, International Union of Materials Research Societies – International Conference on Electronic Materials (IUMRS-ICEM2012)
日本で開かれた国際学会でいただいた賞です。SnS2, Sn2S3, SnSの3化合物の熱電材料としての有望性について、第一原理計算と実験からまとめて発表しました。この2年後、SnSと同じ結晶構造のSnSeで非常に高い熱電特性が出て有名になったので、この私の予測も悪くなかったのかなと思いました。

The 2014 ITS Outstanding Poster Award at the 33rd International Conference on Thermoelectrics (ICT2014)
アメリカのNashvilleで開かれた国際熱電学会(ICT2014)で、口頭講演を申し込んだのに、学生みたいにポスター講演に回されてしまってモヤモヤしてたのですが、「どうせならポスター形式でしかできない発表をしよう」と考えました。約400種類の化合物について、当時珍しかったハイスループット第一原理計算を行って最低熱伝導率を計算し、その計算結果を1辺25cmの巨大なグラフ4枚に発表しました。審査はポスター発表前日にすでに終わっていたようでしたが、でかいグラフが印象に残ったのか、全体で10人、日本人では3人しか取れなかった優秀ポスター賞をいただくことができました。
このポスターセッションの間、なんか人が少ないなー、遠くで歓声が聞こえてくるなーとか思ってたら、ポスターセッションがFIFAワールドカップ準決勝の2試合にピッタリと合わせられていて、ポスターを見ずに会場のTVでサッカーを見ている人々の声だったことが判明しました。

第11回日本熱電学会学術講演会(TSJ2014) 講演奨励賞
上の優秀ポスター賞の受賞後に、同じ内容で日本熱電学会で講演した際にいただいた賞です。この年の講演奨励賞は2名のみと少なかったですが、ICTの優秀ポスター賞をいただいたことで、日本の熱電研究者の間でも注目していただけたこともあって、高く評価していただけたようでよかったです。

8. 学会活動・論文誌編集委員など

8.1. 日本熱電学会

ポスドクの頃にデビューして以来、自分のホームとなっている学会です。新参者に優しく、年齢に関わらないリスペクトのある優しい学会で、その居心地の良さが、私が熱電材料研究を続ける理由にもなっております。学会誌編集委員会を長く務め、学会誌の記事も何度も執筆いたしました。その後、講演会委員会に移り、オンラインでの研究会の開催などに取り組んできました。2016年には理事長に自ら訴えることで、日本熱電学会熱電特性データベースWGを立ち上げ、49名の方に名を連ねていただくことができました。データ収集活動に協力してもらおうと思いましたが、皆様忙しそうだったので、学会期間中にインフォマティクスについて情報交換する場となっておりました。

8.2. 応用物理学会

学生の頃、超伝導の研究をしている頃から参加している学会です。主に活動しているのは、9.4 熱電変換です。現在は男女共同参画委員会と、セッション9.4のプログラム委員会を務めております。最近はインフォマティクスのセッションも充実しているので、積極的に参加させていただいています。以前、Starrydataの紹介記事を書かせていただきました。

8.3. 日本金属学会

熱電材料の研究や、CRESTの研究の関係で、時々参加させていただいている学会です。CRESTのチームメンバーで、シンポジウム「ナノ・マイクロスペーステーラリング」に協力しており、時々基調講演や招待講演などをやらせていただいています。学会誌「まてりあ」に研究紹介記事を書かせていただくことも何度かあります。

8.4. 日本物理学会

ポスドクの時に加入したものの、残念ながらほとんど参加できていない学会です。熱電材料の講演が複数セッションに分散してしまうことが参加しにくい理由ですが、今後何かご縁があったらまた参加するかも知れません。

8.5. 日本電気学会

まだほとんど参加したことがなく会員でもないのですが、「超伝導材料創出のためのインフォマティクス応用に関する調査専門委員」に任命されました。Starrydataの実験データ収集が、超伝導線材材料の研究にも使えるかどうかを調査するようです。超伝導線材の研究は学生時代にやっていたので、お役に立てればいいと思います。

STAM Methods 編集委員

NIMSに編集部がある、日本発の材料科学の国際誌「STAM」。最近はインパクトファクターが8を超えるなど順調に成長しておりますが、その姉妹誌として最近刊行された、STAM Methods誌の編集委員を務めております。
この雑誌は、Materials Informaticsなど新しい解析技術を開発すれば、材料科学的な新発見が伴わなくても通してくれるという素晴らしいコンセプトで運営されている雑誌です。私のようなデータベース開発の研究でも通してくれる可能性があります。オープンアクセスで投稿料もお手頃、英文校閲までついてきますし、編集委員の多くが日本人というのも安心感があるので、投稿先としてとても良いと思っていた雑誌でした。
ただ、自分が編集委員であったことにはしばらく気づきませんでした。編集委員会の中で私を編集委員に加える議論が行われた後、私にオファーするのを忘れてたようで、編集委員会のWeb会議のURLがメールで届いて、初めて知って驚きました。
そんな感じで思いがけず相思相愛になったSTAM Methods誌ですが、たぶんこれから伸びる雑誌だと思いますので、皆様どうぞよろしくお願いします。

9. まとめ

自分に関する情報の載ったHPのリストを改めて書き出してみると、いろんなところに情報が分散していて、本当にわかりにくいですね。しかも古くて更新できてないホームページが多いので、早く更新しないといけないなと反省中です。インターネットの力で研究をする私のような研究者にとっては、ホームページは重要なもののはずなので、時間を見つけて更新と情報の統合を頑張っていきたいと思います。



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