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翻訳者のつぶやき  何で私が『消える人々』を...

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「臓器収奪ー消える人々」はとてもヘビーな一冊なので、翻訳者のつぶやきを通して逸話や情報をお届けして、ゆとりのある空間をお作りできれば、とブログをはじめました。短い文章を頻繁に出し…
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#ウイグル

翻訳者のつぶやき なんで私が『消える人々』を...その27

ガットマンが来た!追い風に乗って…地面を這っている私の視野を、また広げてくれた。 衛星写真【道案内】 ガットマン来日の1週間前に、英国の田舎から3年ぶりに日本入りした。サイン会の会場やら移動の方法の下見に、時差ボケの身体を押しながら、あちこち回った。スマホに頼らないと全く動けない東京の地下鉄の複雑さに疲れ切りながら…。 東京によく慣れないうちにガットマンが来た!飛行機が遅れて飲食店は閉まっていた。セブンイレブンでお弁当を選んだ後、「何か一杯キュッとやりたい」と店内のボト

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その17

ウイグル人と日本人には共通のDNAが…?? (...実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを書いています。) (17)蒙古斑【SMG 結成4周年集会】 2022年5月27日に衆議院議員会館でSMG(Stop Medical Genocide)結成4周年集会があった。昨年は3周年に寄せてマタス弁護士が「祝福すべきことではないが、地道に取り組む不屈の精神を称賛する」「SMGが我々と共に歩み、あらゆる困難にも

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その10

ガットマン来日!2016年10月のことでした。  ...実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを書いています。 (10)キングコング【新疆で行われたこと】 日本にガットマンを招聘するのなら、The Slaughter (『消える人々』の原著)を翻訳しなければ...と取り組み始めたのだが、突然、ガットマン来日の話が転がり込んできた。 2016年10月16日に東京の神田で開催の「中国・核の脅威」シンポジウ

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その4

「腕に業(カルマ)が溜まってるんでしょうね」な、なんというお話... 実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを書いています。 (4)腕が...【新疆での試み】「とりあえず第一章と第七章を翻訳したら?」と著者のガットマンが提案してくれた。2016年1月に会ってもらったときのことだ。 なるほど。これまでエージェントを通して、プロモーション資料やガイドブックなどの翻訳はしてきたが、翻訳出版は別世界。すでにキ

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その2

これまで馴染みのなかった信頼のハグ... 実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを始めることにしました。 (2)ハグ【ガットマンに会う】日本にガットマンを招聘するのなら、まず、The Slaughter(『臓器収奪ー消える人々』の原著)を翻訳しなければ… というわけで、知り合いを通じて、著者のイーサン・ガットマンを紹介してもらった。アメリカ人ジャーナリストで中国アナリスト。ロンドン在住。 今思うと、

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を...

実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを始めることにしました。 ◎   ◎    ◎ (1) 出逢い【ロンドンで】 ことの始まりはロンドンだった。2015年の9月初め、ロンドンで開催された小さな絵画展の内覧会に、一人の人物が立ち寄った。 友人が小声で「彼、臓器収奪の証言者だよ」と囁いてくれた。 ええっ? スコットランド議会で証言していたあのウイグル人の元外科医? ラジオ報道の録音を聞いた時、「何?