マガジンのカバー画像

翻訳者のつぶやき  何で私が『消える人々』を...

28
「臓器収奪ー消える人々」はとてもヘビーな一冊なので、翻訳者のつぶやきを通して逸話や情報をお届けして、ゆとりのある空間をお作りできれば、とブログをはじめました。短い文章を頻繁に出し…
運営しているクリエイター

2022年3月の記事一覧

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その5

日本で通訳もするのかな?という一抹の不安が... ー 実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを書いています。 ◎  ◎  ◎ (5)早口【更新版】2016年6月は、臓器収奪を止めようとする者にとって画期的な時期となった。 6月13日、米国下院議会で、臓器収奪の即刻停止を中華人民共和国と中国共産党に要求する決議案(343号)が満場一致で可決した。 そして6月22日、米ワシントンDCのナショナル・プ

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その4

「腕に業(カルマ)が溜まってるんでしょうね」な、なんというお話... 実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを書いています。 (4)腕が...【新疆での試み】「とりあえず第一章と第七章を翻訳したら?」と著者のガットマンが提案してくれた。2016年1月に会ってもらったときのことだ。 なるほど。これまでエージェントを通して、プロモーション資料やガイドブックなどの翻訳はしてきたが、翻訳出版は別世界。すでにキ

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その3

皆、イベントでは険しい顔で恐ろしい話をするが、一旦オフになると、メチャ明るい... 実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを書いています。 (3)笑い【上映会で】ロボットが再生しにくい人間性ってなんだろう? 逸話を一つ... 2016年、レオン・リー監督(『人狩り』『馬三家からの手紙』の監督)の最新作『血の刃』が英国の国会議事堂内で、プレミア上映されることになった。元ミス・カナダのアナスタシア・リン

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を... その2

これまで馴染みのなかった信頼のハグ... 実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを始めることにしました。 (2)ハグ【ガットマンに会う】日本にガットマンを招聘するのなら、まず、The Slaughter(『臓器収奪ー消える人々』の原著)を翻訳しなければ… というわけで、知り合いを通じて、著者のイーサン・ガットマンを紹介してもらった。アメリカ人ジャーナリストで中国アナリスト。ロンドン在住。 今思うと、

翻訳者のつぶやき なんで私が『臓器収奪ー消える人々』を...

実に物騒な書籍の翻訳者になってしまいました。その経緯と本書の内容に関わる逸話や情報をお伝えできればと、ブログを始めることにしました。 ◎   ◎   ◎ (1) 出逢い【ロンドンで】 ことの始まりはロンドンだった。2015年の9月初め、ロンドンで開催された小さな絵画展の内覧会に、一人の人物が立ち寄った。 友人が小声で「彼、臓器収奪の証言者だよ」と囁いてくれた。 ええっ? スコットランド議会で証言していたあのウイグル人の元外科医? ラジオ報道の録音を聞いた時、「何?