ニコライ堂の近くで

ニコライ堂の近く、懐かしいエリアで久々に先輩と飲みに行った。
ついでに、この前の某大学の話を振ってみた。
この考えどう思った?その答えは、出来るならば違ってほしいと願った、そう思っていた通りだった。

自分は性別で考えたことない。
それよりは、個人の努力してきたことだと思う。

確かに。子供の頃はそうだった。
けれど、この一言で、私は彼との間にあまりに大きい差を感じてしまった。
彼は決して悪くない。今まで、なにも知らずに生きてこられた。ただそれだけだ。

ただ、その言葉で私の感覚はコンマ1秒くらいは止まったし、温度も下がった。その後に言葉が出なくて、つい他の話題にそらしてしまった。
ただただ、辛かった。
男女の差が、こんなにも近くに、こんなにも大きくあるのが辛かった。

彼はかなり勉強家で、政治やニュースの話も抵抗なく出来る方だ。
むしろそういう話がしたいと言ってくれる方だ。
それでもこの話になったときに確実に一瞬眉をひそめたし、トーンが落ちた。(めんどくさいことになるんじゃないか)というにおいを確実に嗅ぎつけていた。(というのを私は嗅ぎつけてしまった。)

私が鈍感だったら、どんなによかったかとその日の帰りに電車で思った。
そうすれば今日も絶望することもなかったし、その後に無理に笑って味のしなくなった食事を飲み込むこともなかった。
けれど、とおい未来に、もし私に娘がいたとしたら。
その娘もこんなことできつい思いをさせたくない。
私は、どうすれば良かっただろう。私はどうすればいいんだろう。
3日たっても、まだ答えは出ていない。

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