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仕事を続けたかった私が休職をして気づいた4つのこと

休職して、あっという間に1週間が過ぎました。
始めは長すぎるように思った1か月は、意外とあっという間に過ぎるのかもしれない。

5月にうつ病と診断されて、業務制限で残業をしない形でフルタイム勤務を続けていたけれど、11月3週目から休職することにしました。

休職するに至った経緯は、書きません。

まだ完全に休めたという気持ちにはなれていませんが、休職直後よりも気持ちが落ち着いてきたので、現段階で気づいたことを記録しておこうと思います。

①休むことへの罪悪感はいずれ消える

休職1週目は、休むことへの罪悪感がとにかく強くありました。
コルクラボのみんなにはクローズドな場で休職に入ったことを伝えたけれど、「おめでとう!」とか「最高!」とか、休職を割とポジティブに受け止めてくれる人が多くて、ちょっと面食らった自分がいました。

自分の気持ちがネガティブだから、ポジティブに受け止めてもらえるのはとってもありがたいのだけど、その時は全然「おめでとう」も「最高」もしっくりこなくって…全然、そんな風に思えなくって、むしろ罪悪感と仕事をしていないことの喪失感の方が大きかったと思います。

私の場合、仕事の内容自体はうつ病になってからもずっと好きでした。
仕事自体が自分のアイデンティティになっていたからこそ、罪悪感と喪失感が大きかったのかもしれません。

それも、休みが2週目に入ってくると自然と消えてきます。というか、新たな気づきによって消えた、というのが正しいかもしれません。

②仕事が実は苦しかったということ

私はずっと、仕事が好きだと言い続けていました。
その気持ちは今も変わらないと思っています。

でも、全部が全部好きだったのか、というと、実は違うのかもしれない、ということに徐々に気付いたのです。

休みに入ったのは18日の月曜日からでしたが、社内の休職の手続きにちょっと時間がかかり、最初は手続きが終わるまではメールの不在通知を設定してはいけないと言われていました。

だから、休みだけど自分宛てに来たメールは、その場で上司に転送しなければいけなかったんです。

一日に数回メールチェックして、その時に転送すればいいだけのことなんだけど、私はメールが来たらすぐに対応しなければいけないんじゃないかって思い込んでいたから、休みなのにずっと社用携帯を握りしめて、メールが来たら転送!とやっていて、全然気持ちが休まらない時間を過ごしていました。

手続き的に”休職”と決まるのはすぐにできないにしても、不在であることは変わりないのだから不在通知を設定させてほしい、と上司に連絡して、OKをもらってようやくメールの呪縛から解放されました。

元々業務制限中にだいぶ仕事が減っていたので、私個人だけに届くメールはそんなにありませんでした。
でも、何通か来ていたメールの中で自分が返さずにただ転送するだけでいいものの中にあきらかに「ホッとする」ものがあったのです。
ホッとしている自分に少し驚いて、ちょっと納得しました。

今まで、私は半ば意地になって仕事を続けていたと思います。
業務はどれも好きなのだ、と言い聞かせていた部分もあったと思います。

だからこそ見過ごしてきた部分もあるのだろうけれど、ちょっと気が重いタスクがあったのです。
それは、仕事をしていく上では当たり前のことで、業務内容の100%全部が好きっていうのもちょっと気持ちが悪いと思います。

自分に言い聞かせるように「業務が好きだ」と言い続けていたけれど、いったんそれを言わなくていい状況になって初めて、自分の中に少なからずストレスがあったことに気がついたのです。

そのストレスに気付いて、ようやく自分が仕事をすることに対して、冷静に考えられるようになってきたような気がします。
絶対にこの仕事じゃなきゃダメなんだ、ここの職場に残らなくてはいけないんだ、と自分に科していたからこそ、休む決断も退職するということも当時は考えることができませんでした。

今では、好きな業務もあればストレスのかかる業務もある、と気付けたからこそ、自分がこの仕事を本当に続けたいのか、冷静に考えられるようになるんじゃないかなと思っています。

そんな風に考えるようになってから、だんだんと休むことの大事さに気付き始めました。自然と仕事をしていない喪失感は薄まっていったのも、この時から。

罪悪感のようなものは、いまだに少しはあるけれど、そんなもの抱えていたところで自分の残したタスクをやっているスタッフの負担は減らないし、抱えていても意味のないものなのかもしれない、と思うようにもなってきました。
なんとなく、来週くらいにはなくなっているような気もします。

③疲れをリセットできるというメリット

考え方によっては、私はまだ”働けた”と思います。
でも、クオリティはどんどんと下がっていったとも思います。

というのも、うつ病と診断される前から、私は眠ることがとことん苦手になってしまっていました。

病院に行ってから、入眠剤を処方してもらっているし、抗うつ剤も眠気が出るものなので就寝前に飲んでいます。

それでも、ベッドに23時に入って、寝付くのは大体1時くらい。
入眠剤を飲んでも、1,2時間は寝付けません。入眠剤の量を変えても全然ダメ。
熟眠感もあんまりなくて、今までずっと重たい体を無理やり起こして会社に向かっていました。

今も、熟眠感はあまりなくて、朝も7時か8時にはいったん目が覚めるけれど、重たい体を無理やり起こさず、そのままもう一度目をつむると、その瞬間だけものすごくぐっすり眠れることに気がつきました。

毎日10時くらいにもそもそと起きだすのだけれど、身体が久しぶりにすっきりしていてびっくりしています。

これまで、仕事をすることで、毎日少しずつ負荷をかけ、平日は浅い眠りで少しの疲れを取りながら、土日に何とか回復して、また次の週に疲れを重ね…ということを繰り返してきていました。
業務を減らしてもらってなんとか回る体調で、マイナスがなんとか0になるような生活です。一向に良くならなかったのもそのせいなのだろうなと今なら思います。

仕事を休んだことで疲れをリセットでき、マイナスからようやくプラスに転じて、回復することの大切さに今更ながら気付きました。

これは本当に休むことのメリットだと思います。
仕事を休む罪悪感はいったん脇に置いておいてでも、疲れがリセットできるというメリットがあるのだということは、すごく当たり前かもしれないけれど、休むまで私は気付くことができなかったことです。

④何かをする意欲があるということ

1週目はただひたすらに寝て、週の半分は家から一歩も出ずに起きている時間は読書か映画鑑賞。なんとなく、時間を過ごしていました。

家にいる時間はたくさんあるのに、部屋を片付けたり、何か新しいことをするような気持ちにはあんまりならなくて、「旅行に行こうかな!」と思う気持ちが湧いたと思っても、一瞬で消えて、なんであんなにワクワクしたんだろう?と不思議に思うくらい低いテンションになる自分にかなり動揺しました。
ちょっと浮いてはドーンと沈む、そんな荒波の1週間だったような気がします。

今はゆっくりしよう、そう思って過ごした1週目が終わったら、ちょっとずつ「何かをしたい」という気持ちが湧いてきた自分にも気づきました。

まだ火曜日だから週の後半を前に息切れするかもしれないけれど、1週目よりは少し、意欲的な気がします。

これまでずっと、「映画を観るのは疲れる」と思って、映画館に行くのも、自宅でNetflixを観たりするのもしていませんでした。
でも、それは「映画を見る体力すらもなかった」んだと、休んでみて初めて気付いてびっくり。
休むまでは、その少ないエネルギーが当たり前だと思っていたけれど、回復すると全然違います。
休んでみないと、わからないものなのかもしれないですね。

何かをしようと思う意欲というのは、きっと仕事にも繋がるもので、ずっとそのエネルギーのない状況で低空飛行の仕事をしていたのだなと振り返ってものすごく反省しています。

どんなに過去に想いを馳せても、時間を戻すことはできません。
仕事が一区切りした段階で、休みに入っていたら、もうちょっと違ったコミニケーションが取れたかもしれない。
そんな風に、叶えられない「もしも」を想像しても、どうにもなりません。

低空飛行だったとはいえ、11月のパラフェスを業務としてやり切れたことは一つの達成感としてありますし、何よりもスタッフとして楽しかったという思い出に残りました。
無茶をしたとはいえ、やり切ったこと自体には後悔はありません。

あんなに意地になって仕事を続けていたけれど、今ではちょっと、休んでよかったなと思うようになってきました。
当たり前のような4つのことですが、休む前まではまったく考えることができなかったことです。

まだ、本当に1か月で復職できるのかも、わかりません。
会社に、そもそも自分の帰る場所があるのかも、わかりません。

休めなかったのも、休んだら居場所がなくなるような気がしていたのが、本当は一番不安だったのかな、とも思います。

まぁでも、居場所がなければ辞めればいいだけのことです。
この仕事しかないって思い込んでいた時よりは、離れてみて、他の仕事でもいいんじゃない?と思えるようになった今の方が、精神的には健康な気がしています。
本心としては、2020本番までやりきりたいけれど、雇われ人だからこそ、会社にとって必要な人間ではなければ居させてはもらえません。
戻れる場所があるように、自分が頑張らないといけないと思っています。

復職してからの方が、きっとぶつかる壁も大きくて、今よりさらに苦しむことが多くなるだろうなと思っています。
だからこそ、今休んで体力をつけておくこと、エネルギーを蓄えておくことが大事なんじゃないかなと思うようになりました。

残り20日ほどの休職期間がどんな時間になるのかはわからないけれど、自分が次のステップに進むために必要な休みだったと思えるようになったらいいなと思っています。
なかなか休むことを決断できなかったけれど、ようやくそんな風に思えたからこそ、休むことを決断できない誰かの後押しになったら嬉しいです。

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